1万円以下でコスパ抜群!装着感も音質も大満足のSOUNDPEATSのワイヤレスイヤホン「AIR3 DELUXE HS」
2023.10.04■連載/ゴン川野のPC Audio Lab
ANCよりインナーイヤー派に
完全ワイヤレスイヤホンはイヤーチップを使うカナル型が主流だが、これに反旗をひるがえしているのが装着感に優れるインナーイヤー型である。今まで、装着感は良いが、音質はカナル型と思われていた。それを打ち破ったのがSOUNDPEATS「AIR3 DELUXE HS」(7180円)である。
14.2mmの大口径ダイナミックドライバーを採用して、再生周波数帯域20Hz~40kHzを実現。コーデックはLDACに対応して世界初のHi-res Wirelessに認定されたインナーイヤー型なのだ。連続再生時間は本体5時間で、充電ケース併用で20時間。ゲームモードでは60msの低遅延となる。また4個のマイクを搭載して、騒がしい場所でもクリアーな通話ができる。
インナーイヤー型なので耳への圧迫感がなく長時間装着でも負担が少ない
充電ケースは高級感があり、重量はイヤホン込で実測36.5gだった
AIによるパーソナライズで音質向上
「AIR3 DELUXE HS」には専用アプリがあり、ここにあるアダプティブイコライザー機能が、さりげに優れているのだ。帯域ごとにテスト信号を発して耳の感度を測定、それに基づいたEQを生成してくれる。これは絶対に使ったほうがいい。補正前はやや低音不足に感じられたが、EQ補正後は低音の量感が増加して高域とのバランスが取れた。
対してプリセットされたEQカーブはクラシックがデフォルトで、それ以外に低音強調、電子音、民謡、ロックなど9タイプがあり、音質の変化は大きい。残念なことにプリセットをベースにイコラインジグカーブをカスタマイズする機能はなかった。また、装着自動検出がデフォルトでONになっており、イヤホン装着で音楽再生開始、外すと自動停止の機能がある。これが不要な場合はアプリからOFFにできる。タッチキーのON/OFFもできるがカスタマイズはできない。
その音質はLDAC接続で確認するためFiio「M15」とペアリングして、試聴した。高域の解像度が高く、ヌケもいい。中域のニュアンスも出る。そして低域は歯切れよく、中高域とマッチしてつながりもいい。量感不足は感じられず、大音量も出せるためダイナミックレンジも十分だ。音色はややドライで、これは好みが分かれる所かもしれない。
Bluetoothで接続したら、専用アプリを起動して機器を選択すると、充電モニター画面が表示される
カスタマイズ画面ではパーソナライズや装着自動検出のON/OFFができる
イコライジングの結果は補正カーブで示される。静かな場所で測定したい