「とろける豆腐ごま白味噌スープ」
1日目の好評に気を良くして、2日目は「とろける豆腐ごま白味噌スープ」へ。
スープは白味噌に鰹と昆布と豚のだしをベースに、すりごまとねりごまを加えて濃厚でクリーミーな味わいに仕上げているという。またスープの成分がにがりで固められた豆腐の成分をとろけさせるとのこと。なんだか面白そうで期待が高まる。
こちらは絹ごし豆腐が300g入るため、豚バラ肉が100gとさらに少な目でOK。お豆腐メインで野菜は長ねぎ、水菜程度。味わいや食感もやさしそうだが、お財布にもやさしそうなおかずスープだ。
完成。見た目がさびしいので、水菜はあったほうがよかったかもしれない。
胡麻と白味噌で、甘みを強く感じるスープ。豆腐は期待したほど大きな変化はなかったが…。
食べ進むにつれて、どんどんとろとろになってきた。するすると喉を通るので、ちょっと調子が悪い時の晩御飯にもよさそう。豆腐メインなのでヘルシーだし、味つけもマイルドなので子どもにも好まれそう。ただ男性にはちょっと物足りない味かもしれず、家人は「昨日のほうが美味しかったという感想」だった。ラー油などで味変をするといいかもしれない。
実は疑問だらけだった「味しみミルフィーユスープ」
問題作が、3日目の「味しみミルフィーユスープ」だ。国産鶏がらと鰹・焼きあごのだしを合わせたスープで、柚子のさわやかな風味と黒胡椒のピリッとした辛味がアクセントだそう。それはいいが、作り方を見ると「白菜1/8株に豚バラ肉200gを交互に4回はさんで」「5センチ幅に切り、鍋のふちに沿って敷き詰め」「これを3~4回繰り返す」
普通のミルフィーユ鍋を作る時の1/4株カットの白菜ですら、重ねて着るのが面倒なのに、1/8株だと狭すぎて安定が悪く、もっと大変(上の写真を撮った後、倒れて崩壊した)。
何より、鍋ごと出すわけでもないのになんでこんな無駄なことをしなくてはならないのか、という不満がむくむく湧いてくる。そもそも、「身近な食材で【簡単に】作ることができメイン料理になるスープおかず」がコンセプトだったのでは…。
やっとのことで鍋に敷き詰めたものの、
予想どおりというか、予想以上に、お椀に盛る段階ですべてぐちゃぐちゃになってしまう。すきまなく詰め込んだところにwむりやりお玉を入れてよそうのだから、当然だ。
美味しそうだけど、あの苦労はいったい何だったのか…。
だがキッコーマンによると、「試作品は、100人以上のお客様にご自宅で使っていただくテストを実施しておりますが、作りづらい、よそいにくいといったご意見は、特にありませんでした」とのこと。
ということはきっと筆者が並外れてズボラで不器用なのだろう…。
「『重ねる工程を省く』という発想ではなく、ミルフィーユには『煮込む時間が長い』『味付けが単調になりがち』『別途つけだれを準備する手間が発生する』などの不満があることが分かったため、その不満を解消する専用調味料として発売しました」(キッコーマン)
家人はひとくちこのスープを飲んで「美味しい!」と絶賛(めったに絶賛しないタイプ)。わが家のミルフィーユ鍋は白だしのみで調味していて、それはそれで家人の好物なのだが、「いつものミルフィーユ鍋より、こっちのほうが美味しい。味に深みがある」と言う。実際、白だしだけよりコクがあり、ご飯が進む味付けになっているのだ。
成分表を見ると、ごま油、ニンニクなどが入っている。この隠し味が秘密なのだろうか。家人に3品の中で、もう一回食べたいのは?と聞くと、食い気味に「ミルフィーユ」と答えた。そこで次の日、袋に「アレンジレシピ」として載っていた「キャベツと豚バラのミルフィーユスープ」を作ってみた。
今度はもちろん重ねたりせず、切っただけで重ねて5分煮た。
仕上がりは重ねて煮たものと全く変わりなかった。ちなみに家人は「僕は白菜よりキャベツのほうが好きかもしれない」そうだ。