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住宅ローンで「頭金ゼロ」の選択肢は正解か?

2023.09.17

頭金「ゼロ」では、「ローン返済」と「資産形成」の両立が困難な人が約半数

では、頭金の準備割合によって、意識面や行動面には違いがあるのだろうか。まず意識面として、住宅ローン返済に対する負担感について伺った。

図表4:住宅ローン返済に対する負担感(頭金の準備割合別)

*回答者:持ち家購入者かつ住宅ローン利用経験者を集計
*頭金準備割合選択肢「わからない、忘れた」を除く
*5.0%未満はグラフ内の比率表記を省略

頭金「ゼロ」では、「負担に感じる」「かなり負担を感じる」の比率が45.2%と約半数を占めた。反対に頭金を「5割以上」では、4人に1人が「まったく負担に感じない」と回答。また行動面として、住宅ローン返済時の資産形成の取り組み状況についても伺った。

図表5:資産形成への取組み(頭金準備割合別)

*回答者:持ち家購入者かつ住宅ローン利用経験者
*頭金準備割合選択肢「わからない、忘れた」、資産形成への取組み「この中にはひとつもない」を除く 

頭金の準備割合のいかんによらず30~40%の人は、住宅ローンの返済と資産形成の両立ができていることがわかる。

一方で、頭金ゼロに目を向けると「住宅ローンの返済を優先している(優先した)ので、資産形成への取り組みは難しい(難しかった)」と回答した人が約半数となり、頭金ゼロ→毎月の返済金額の増加→家計収支上、資産形成に回す資金的余裕の減少という状況が生じていると思われる結果も見られた。

歴史的な低金利環境や物件価格の高騰などを背景に、「頭金はあまり入れずに、なおかつ長期で借り入れる」といった住宅ローンへの取り組みも見受けられる。

しかし、頭金ゼロでは、返済の負担感が大きいケースや、ローン返済と資産形成の両立も難しいケースが少なくないことも調査結果からはうかがえた。

世の中的なトレンドに流されず、一人ひとりのライフプランとそれに対応するマネープランに応じた頭金の準備割合を検討するのがお勧めだ。

調査概要
調査名:「住まいと資産形成に関する意識と実態調査」(2023年)
調査対象:全国の18~69歳 ただし関連業種(金融、調査、マスコミ、広告)従事者を除く
調査方法:WEBアンケート調査
調査時期:2023年1月
サンプル数:11,190サンプル

関連情報
https://mirai.smtb.jp/category/report/1834/

構成/Ara

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