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飲食店の人出不足と店舗DXで需要が高まる「モバイルPOSレジ」と導入メリット

2023.07.31

飲食店をとりまく課題

導入イメージ(ポスタス提供)

本田氏によれば、飲食店を含めた実店舗マーケットは昨今、人手不足の課題が深刻だという。

「人気店でもアルバイトスタッフの時給が1,500円と比較的高額でも、人が集まらないのは不思議ではなくなりました。働く側は、店舗の休業による出勤停止に伴う所得減少を恐れ、複数店のシフトに入りリスク分散することも起こりました。コロナ後も人手不足という傾向はより顕著になっており、スタッフがいなくてお店が開けられない。スタッフを集められなくて新店をオープンできないというお話は数多くあります。中長期的には今後、さらに状況は厳しくなる可能性があるといわれています」

この深刻な人手不足を受け、POSレジマーケットでも省人化ニーズは多いという。

「より少人数でお店の運営をしたいが、サービスレベルは落としたくないというニーズはとても多くあります。特に北海道などの地方やリゾート地では深刻で、あらゆるものをシステムやロボットに代替することへ意識が向いている傾向があります」

こうした背景からも、省人化の観点からモバイルPOSレジを導入する店舗は多いようだ。

モバイルPOSレジを導入することの課題と解決策

ところで、飲食店がモバイルPOSレジを導入した場合に、どのような課題が生まれるのだろうか。本田氏はトレーニングコストがかかる点を指摘する。

「比較的スタッフの出入りが激しい、または、少ないお店にとって新しいスタッフが入ると、モバイルPOSレジに対してトレーニングが必要になるため、コストが負担になります。その課題を解決するために、弊社では動画のマニュアル、簡易マニュアル、365日のコールセンターなどをご用意しています」

モバイルPOSレジを取り巻く店舗ビジネスの今後の展望

同社は、飲食業だけでなく、美容業界など小売業界の各業種別に専門のサービスを提供している。またPOSレジだけでなく店舗の勤怠管理、シフト管理、フランチャイズ管理など、実店舗を丸ごと管理できるソリューションも提供している。

今後、モバイルPOSレジをはじめとした店舗DXはさらに加速していくと本田氏は述べる。

「店舗ビジネスについて、欧米では3年前から大きく変化しており、日本もこれに追従すると予想されます。今後は『レジのない世界』になると考えています。店舗はデバイスレスとなり、ユーザーのモバイルを通じた注文・決済・予約が中心になっていくのではないでしょうか。弊社は一つ先に予想されるトレンドを追いかけていきたいと考えています」

日本における飲食店では深刻な人手不足の課題はまだ続きそうだ。モバイルPOSレジについては、まず省人化を実現する方法として使われていくだろう。しかし、本来はDXという視点からもっと先の未来も見据えることで新しいソリューション導入が活きてくるのかもしれない。

【取材協力】
ポスタス株式会社

文/石原亜香利

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