人類史上最大の発明かも!?長年の悩みから解放してくれるマーナの傘「Shupatto Umbrella」
2023.07.29■連載/コウチワタルのMONO ZAKKA探訪
私たちの生活になくてはならない傘だが、これだけ付き合いが長いにもかかわらず不便に感じる点は意外と残ったままだったりする。
その1つが傘を畳んでベルトで閉じる際に生地を触ってしまい手が濡れてれてしまうことだ。
気にしない人は気にならないのだと思うが、私は結構気になってしまう側の人間である。
ちなみに「株式会社マーナ」が2023年2月に約1000名を対象に実施した傘の悩みに関する調査では、その1位が「留めヒモでしばると手が濡れる」であったそうだ。
今回紹介する『Shupatto Umbrella』はその点の解決を目指して開発された画期的な傘である。
詳細は後ほど紹介するが、独自の機構を用いることにより、そもそもベルトで閉じるというアクション自体を省略している点が特徴だ。
実際に使用をはじめて1か月ほど経過したので、使用して気が付いた点を踏まえてこの製品を紹介していこうと思う。
『Shupatto Umbrella』とは?
『Shupatto Umbrella』は生活雑貨メーカー「株式会社マーナ」が2023年5月に新発売した傘である。
ちなみにこの会社はキッチン・バス・ハウスケア・バッグ等を企画・製造・販売する日本の生活雑貨メーカーであり、創業は1872年(明治5年)とかなり長い歴史を持つ会社でもある。
発売されるやいなや様々なメディアで取り上げられたこと、製品自体の特徴も相まって品切れ・入荷待ちの状態が続いていたが2023年7月22日現在、公式サイトでは購入できる状況に落ち着いているようだ。以下、この製品の特徴について紹介していこう。
『Shupatto Umbrella』の特徴
◆ベルトがない、とじる傘
この製品の特徴は何と言ってもこれに尽きる。まずは傘の外観の紹介からである。
『Shupatto Umbrella』の外観は一般的な名が長傘と大きく変わるところはない。
今回私が購入したのはサイズ(親骨の長さ)が62㎝、カラーがグレージュのタイプである。直径は112㎝だ。
傘生地の素材はポリエステル素材100%となっており、高級志向の傘というよりはタウンユースを意識した傘の印象を持った。
さらに言えば、美術館のミュージアムショップに陳列されているのがしっくりくるような、ちょっとファッション性のある傘、というところだろうか。
この傘の特徴が一番発揮されるのは傘を閉じるときである。独自のスパイラル機構を導入することにより、骨の根元部分と柄をそれぞれ掴んで閉じる動作を行うと、自動で記事が軸に巻き込まれベルト無しで畳むことができるのである。
閉じる際に骨の根元部分を見ると生地が巻き取られていく様子がわかる。
この間、傘の内側のみ触ることにより手を濡らさずに畳む動作までを完了することができるし、ベルトを留める動作を省略する分だけ時間の削減にもなるので、バスに乗り込む際など時間に追われる場面ではよりそのベネフィットを感じるはずだ。
実際に使用して感じた感想は2つ。1つ目は確かにこの仕組みは便利、ということだ。
そもそも「留めヒモでしばると手が濡れる」ことを悩みとして持っていた人にとってはその点が見事に解決してしまうので、それだけでこの製品を購入しても良いのではないかと思う。
感じた感想の2つ目は、傘の閉じ具合が若干甘い、ということだ。
この点については購入前から認識はしていたのだが、実際に使用してみると確かに一般的なベルトで留める傘と比較すると閉じた際に生地がフワリと膨らんだ感じとなり、欲を言えばもう少し細く閉じて欲しいところだ。
実用性の観点というのもあるが、個人的には見た目の観点からシュッと閉じている傘の方が持ち歩く時に気持ち良いのである。
これには恐らく技術的な課題があると思われるので、今後この点が改善されるともっと良い製品になると思う。