あなたの周りに「あの人は、いったい1日が何時間あるんだろう?」と思ってしまうほど、物事を段取りよくテキパキこなす人はいませんか?
では、そういう「要領がいい人」たちは、生まれつき頭がよかったり、センスや才能の持ち主だったりするのでしょうか?
「要領がいい・悪い」は、決して才能やセンス、ましてや生まれつきの頭のよさの問題ではありません。「要領がいい人」は、ほんの少し、「脳の使い方」が違うだけ。
そこで「要領がいい」ということを、「ゴールへの最短距離を進めること」と定義し、その方法を最新の脳科学から解き明かす菅原洋平さんの著書『「仕事が終わらない人生」が180度変わる 努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ』の中からDIME読者におすすめしたいノウハウを厳選、再編集してお届けします! 「脳の使い方」と聞いて、身構えてしまう方もいるかもしれませんが、決して難しいことは書いていませんので是非チェックしてみてください。
努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ〈17〉すぐやる人の「スケジュール管理術」
チームで仕事をしていると、誰かがスケジュールを組んでくれることがありますよね。でも、できれば自分でも、それとは別にスケジュールを考えてみることをおすすめします。
なぜなら、スケジュール管理は、他人主導で決められて受動的になる場合と、自分主導で決める場合とでは、脳にとってまったく意味が変わるからです。
「時間を区切るのが苦手だから、誰か締め切りを設定してくれないかな」という気持ちはよくわかりますが、それだといつまで経っても要領はよくなりませんし、むしろストレスが増えることになります。
理由はこうです。
自分で作業を区切りペース配分をした場合、立てた予測よりも前倒しで終わらせることができれば、「思ったより早い」という予期せぬ報酬が手に入ります。
予期せぬ報酬が手に入るとドーパミンが急増して、「もっとこの報酬がほしい(前倒しで終わらせたい)」という思いが強くなります。
この繰り返しにより、流れるように作業することができ、1日を終えたときには、「今日は充実していた」と感じることができるのです。これは、ドーパミンの有効な活用法です。
一方、受動的にスケジュールを区切られた場合はまったく異なります。
たとえば、「締め切りを守れば、みんなに迷惑をかけない」
このように報酬が設定されると、締め切りを守るための方法を脳はあれこれ考えます。
一見、これでもよいように感じますよね。
ところが、予定していたとおりに作業を終えて、実際に迷惑をかけなかったとしても、ドーパミンは増えません。ドーパミンが増えるのは、あくまでも「予期せぬ報酬」の場合だからです。予告どおり得た報酬は報酬にはならないのです。
加えて、迷惑をかけないように締め切りを守ったのに、相手はそんなことをすっかり忘れていた場合、いつもよりドーパミンは激減し、やる気そのものが失せてしまいます。
スケジュール管理をするときは、必ず自分で考えて締め切りを設けるようにしましょう!
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いかがでしたでしょうか?
実は、次の大半の人が漠然と思い描いている「要領のよさ」 。5つで構成されているそうです。
1 「余計な情報」に惑わされない
2 「脳のムダづかい」を減らす
3 「すぐやる人」になる
4 「同じ失敗」を繰り返さない
5 「思い込み」を捨てる
この項目を見ただけで、 「たしかに、自分に足りないことかも」と思った人も多いのではないでしょうか?
そうなんです!
「要領をよくする」とは、新たな知識や技術を身につけるというより、ムダを省いたり、余計な情報をカットしたりすることが大切であり、誰でもすぐに実践でき、再現性のあることなのです。それを把握して再現性のある行動にしてしまえば、努力に頼らず「要領がいい人」になることができるというわけです。この本では、最新の脳科学から導き出したメソッドをもとに要領のよさを、再現性のある科学的なコツとしてまとめられています。意外で、すぐに実践できる方法が知りたくなった方は是非チェックしてみてください。
「仕事が終わらない人生」が180度変わる 努力に頼らず「要領がいい人」になる40のコツ
著者/菅原洋平
発行/株式会社アスコム
著者/菅原洋平
作業療法士。ユークロニア株式会社代表。アクティブスリープ指導士養成講座主宰。1978年、青森県生まれ。国際医療福祉大学卒業後、国立病院機構にて脳のリハビリテーションに従事。2012年にユークロニア株式会社を設立。東京都千代田区のベスリクリニックで外来を担当しながら、ビジネスパーソンのメンタルケアを専門に、生体リズムや脳の仕組みを活用した企業研修を全国で行う。『あなたの人生を変える睡眠の法則』(自由国民社)、『すぐやる! 』(文響社)などベストセラーを多数上梓。テレビや雑誌など、メディア出演も多数。