「ダイエットしたいと思いながら、つい食べすぎてしまう」「忙しすぎて、自分のやりたいことをする時間がもてない」「相手にハッキリ言うことができず、ストレスを感じた」「ついスマホを見すぎて、時間をムダにしてしまった」など、思いどおりにいかない自分に苛立だったり、自分を責めたりしたこはないでしょうか?
日々の生活の中で、意志が弱く、なかなか思いどおりにいかないことってありますよね。でも、実は自分を変えることができるかどうかに、意志が強いか弱いかは関係ないそうです。
意志の力に頼るのでなければ、どうしたらいいか。その答えは「言葉の力」を利用することだそうです。人は1日の中で、自分との会話「脳内トーク」を何千回から何万回も行っていると考えられています。つまり、脳は「脳内トーク」の影響を多大に受けているのです。
それなのに私たちは他人と話す技術は学ぼうとするのに、なぜ自分と話す技術は学ばないのでしょうか? 今回は最新の研究データに基づき、誰でも簡単に「脳内トーク」を変えられる方法を、わかりやすく解説した脳科学者の西 剛志さんの著書「世界一やさしい自分を変える方法」の中からDIME読者におすすめしたいノウハウを厳選、再編集してお届けします!
「脳内トーク」の技術を駆使して、脳をよい意味で騙し、自らを成功へと導いてください。
〈コラム〉「脳内トーク」は濁音をとるだけでも変換する
ガーン
ドキドキ
ボロボロ
オドオド
ガックリ
トボトボ
ガミガミ
ギャー
これらの言葉は、私たちの気持ちを往々にしてマイナスにさせる擬音(音を表す言葉)です。
擬音は「オノマトぺ」としても有名で、脳に大きな影響を与えるため、うまく使うとスポーツでのパフォーマンスを高めることができます(言葉を使うと、普通は言語野のみが活性化しますが、擬音は運動を司る小脳を含む、幅広い部分を活性化させます)。
しかし、この擬音をマイナスの意味で使ってしまうと、脳に大きなダメージを与えてしまうため、パフォーマンスが下がってしまいます。
たとえば、「落ち込む」というよりも「ガーン」と言ったほうが、脳の広い部分が活性化するため、より脳にダメージを与えてしまうのです。
そんなとき、簡単に脳への影響を減らせる方法があります。
それは、濁音をとってみることです。
たとえば、「ガーン」、「ドキドキ」「ボロボロ」ではなくて、こんなふうに言ってみるとどうでしょうか。
カーン
トキトキ
ホロホロ
オトオト
カックリ
トホトホ
カミカミ
キャー
濁音をとって「脳内トーク」してみると、それだけでイメージが変わってしまいます。
私がうまくいかない人を研究していたときに気づいたのは、自分の気持ちがマイナスになるとき、そのほとんどが、濁音を使った擬音を使っていたことです。
もし、気持ちがマイナスになるようなときは、濁音をとって「脳内トーク」すると効果があります。ぜひ使ってみてください。
☆ ☆ ☆
いかがでしたでしょうか? 成功者と呼ばれる人たちは、「脳内トーク」を意識的に活用しています。「脳内トーク」を使って、脳をよい意味で騙し、自分の常識(思い込み)を打ち破る。そして、視点を増やす 。成功者たちの多くが、 「脳内トーク」を活用して、自分を変えてきた人たちなのです。
「人生を変えるためには、大きなことをしなければならない」 、多くの人がそんな常識を信じています。しかし、研究からわかったことは、私たちは大きなことをする必要はないということでした。日々の小さなことが、物事のとらえ方や行動をはじめ、能力や性格、さらには健康、習慣、パフォーマンスにまで影響を与えるということです。そして、そのベースになるのが、 「脳内トーク」なのです。
自分を変化させて、なりたい自分に近づいていくためのより詳しいヒントは「世界一やさしい自分を変える方法」をチェックしてみてください。
「世界一やさしい自分を変える方法」
著者/西 剛志
発行/株式会社アスコム
著者/西 剛志(にし・たけゆき)
東京工業大学大学院生命情報専攻卒。博士号を取得後、特許庁を経て、2008年にうまくいく人とそうでない人の違いを研究する会社を設立。世界的に成功している人たちの脳科学的なノウハウや、才能を引き出す方法を提供するサービスを展開し、企業から教育者、高齢者、主婦など含めてこれまで1万人以上に講演会を提供。エビデンスに基づいた研修、商品開発サービスなども全国に展開。テレビやメディアなどにも多数出演。著書シリーズは海外でも出版され「80歳でも脳が老化しない人がやっていること」(アスコム)をはじめとして累計22万部を突破。
脳科学者 西剛志公式サイト
https://nishi-takeyuki.com