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筆記具の加速度データから集中力の予測が可能、三菱鉛筆・東京大学・ストーリアの共同研究

2023.06.19

筆記具の加速度データから集中力を予測

三菱鉛筆は、東京大学 大学院薬学系研究科の池谷裕二教授(以下「東京大学」)とストーリアとの共同研究として、筆記具の役割である“書く・描く”ことに加えて、新たな提供価値を創出するための試みの一つとして、筆記具の動きと脳波を記録。筆記具の動きから脳波を予測するという実証実験を行なった。

その結果、筆記具の加速度データから集中力を予測できることが判明したという。

実験手法について

筆記具に装着して加速度を測定できるアタッチメント型のIoT機器(ストーリア製 試作品「Penbe」)を使用することで、筆記動作をセンシングできるようにした。

この筆記動作センシングと同時に、脳波計を被験者に取り付け、集中力やタスクパフォーマンスとの関連が知られている脳の前頭葉のガンマ波成分を計測。

これらの筆記動作(加速度)とガンマ波の二つを、ディープラーニングの一つである「長短期記憶ニューラルネットワーク手法(以下LSTM手法)」を用いて時系列的に分析した。

実験タスクの概要

アラビア語学習経験のない被験者を対象に、60分間アラビア語の書き写しを行ない、その後10分間ずつ絵画と数理クイズのタスクを課した。

アラビア語の書き写しをする60分間においては、集中を阻害するために、外部から各種の妨害(動画視聴やフリートーク)を行なった。

研究成果のポイント

・外部から妨害を行った時間帯では、妨害の少ない時間帯に比べて、ガンマ波強度/デルタ波強度比率の平均が低いことがわかった。そのため、ガンマ波強度/デルタ波強度比率が、集中度合いの指標として用いることが妥当と確認できた。

・筆記動作からLSTMネットワーク手法を用いて予測したガンマ波強度/デルタ波強度比率と、実際のガンマ波強度/デルタ波強度比率の、時系列変化の推移がほぼ一致することを確認した。(図1)

図1: 実測した脳波と予測脳波の時間順プロット

・ガンマ波強度/デルタ波強度比率が0以上になる時間帯を集中、0以下になる時間帯を不集中と分けると、感度 (実測した脳波に対し、筆記動作から正しく予測できた割合)は、83.0%となった。

(注1)ガンマ波の発生量が課題に対する集中力と関連があることは過去の研究で示され、脳の休憩状態と関連するデルタ波で補正して集中力指標としての有効性が示唆されているが、「集中力」に対するより明確な定義や評価方法の確立は今後も検討が必要である。
(注2)被験者の数が限られており、さらに筆記具の加速度データと脳波データの関係は被験者によって異なる可能性があるため、汎用的な手法を提供するには、より多くの被験者を集めた実験が必要である。

実験結果の考察

この実験によって、LSTM手法を用いて筆記具の加速度データからデルタ波を予測できることが示された。これは、脳波を直接測定することなく、日常的に使用する筆記具から脳内の状態を予測することができることを意味しており、教育や作業といったさまざまな場面において応用することができると考えられる。

関連情報
https://www.mpuni.co.jp/index.html

構成/清水眞希

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