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アニドネのリサーチャーに聞いた〝支援するにふさわしい愛護団体〟の見極め方

2023.06.17

ペットが好きな人だったら、不幸なペットに対して助けてあげたいと思うのは当然のこと。

日本初の動物関連に限定したオンライン寄付サイトを運営している公益社団法人アニマル・ドネーション(通称アニドネ)はそうした気持ちに答えてくれる。アニドネの強みは実際に活動している愛護団体へきちんと資金を届けてくれる点にある。寄付する人の「助けたい」という気持ちに沿った活動をしている。

とはいえ、寄付を受ける団体が本当にきちんと愛護活動をしてくれているのか。最近は名だけの「愛護団体」も多いと聞く。

今回はアニドネのリサーチャーに、「きちんと活動している愛護団体の見極め方」について教えてもらった。アニドネのリサーチャーリーダーを務める今崎湘子さん、よろしくお願いします!

現場に足を運んで調査もするリサーチャーの仕事

――はじめまして!今崎さんのご経歴を簡単に教えてください。そして、どういった動機でアニドネのリサーチャーになったのでしょうか?

今崎さん 子どもの頃から家族の一員として犬とは一緒に過ごしていて、現在は2020年に迎え入れた保護犬のトイプードルと暮らしています。以前は、盲導犬のパピーウォーカーも経験したこともありました。これまで人生で5頭の犬と暮らしてきましたが、常に自分を癒したり励ましたりしてくれる存在でした。

そしてこの数年で、ペットフーディストや愛玩動物飼養管理士の資格も取得して、ますますペットのために何かをしたいと思いが強くなっていた時にアニドネの存在を知りました。

多くの保護団体が、たくさんの保護犬・保護猫の迎え主を探しています。間接的ですが、アニドネであればさらに多くの良いご縁を繋ぐことができそうだと思ったのが、リサーチャーをはじめた理由です。

――リサーチャーの具体的な活動内容について教えてください。

今崎さん まずはアニドネ認定団体へのエントリーがあった時からコミュニケーションが始まります。書面やオンライン会議でのやり取りを経て、実際に現地にも足を運んで施設の様子を確認し、活動の悩み事などもお聞きしてきます。また寄付をお届けするにあたって、しっかりとした経理情報が記録されているかといった運営部分も確認させてもらいます。

実際に認定された後も、各団体に1名の担当リサーチャーが寄りそう形で、さまざまな課題への取り組みを一緒に考えたり、寄付や物資だけでなく、アニドネからの情報提供も行ったりしています。昨年は、団体同士の情報連携や親睦を図るようなオンラインミーティングも企画して、19団体の参加がありました。

そしてアニドネのサイトをご覧になってもらうと分かりますが、各団体にお届けした寄付がどのように使われているかの活動報告記事も作成して掲載しています。これは頂いた寄付の使途をしっかりと透明性を持って皆さんに公開していく、というアニドネが大切にしているポリシーです。

高齢化が進む愛護団体の実状

――日本には地方自治体が運営する動物保護施設が114カ所。実際に保護活動をしている団体は数人の個人で運営されているところから、一般社団法人で全国規模の団体まで、数百程度あるとも言われていますが、今崎さんはその実態をどう見ていますか?

今崎さん ブリーダーや個人レベルでも多頭飼育崩壊が大きな問題となっています。そのひとつの要因が、犬猫をケアする人間側の高齢化が進み、適切な対応ができなくなっていることです。

結果として、保護する犬や猫の多くが病気を抱えていたり、繁殖を繰り返した高齢犬や高齢猫が取り残されていたりします。

そういった現場にレスキューに入っている保護団体は本当に大変な環境にあると思っています。まずは保護した犬猫の病気治療から、迎え主を探すことまで、時間も費用もかかります。また、ボランティアスタッフの確保や定着も簡単ではありません。

規模の大小に関わらず、多くの保護団体がご苦労されていると思います。

――経済的基盤についてはどうでしょうか?私が見学したロサンゼルスとハワイのSPCAはキリスト教団体と組んで安定的に活動をされていましたが、そうした基盤の無い団体はいかに資金を得ているのでしょう?

今崎さん 基本的にはそれぞれの団体で個人や企業からの寄付を募っていると思います。継続的な支援を目的として、賛助会員制度などをつくっている団体もあると思います。

クラウドファンディングを実施したり、チャリティグッズを制作したり、と団体ごとにさまざまな工夫をしています。

ただ、こちらも活動に対して充分な資金を維持できているケースは多くないと感じます。

アニドネとしても、しっかりとした活動をしている団体を調査して、認定団体のネットワークを広げて寄付をお届けすることができればと考えています。

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