リスキリングに「取り組んでおらず、実施予定もない」企業が40%
企業全体では、「リスキリング」に取り組んでいる企業は19%に留まっており、40%の企業が「取り組んでおらず予定もない」ことが明らかになった。
また、31%の企業は「取り組んでいないが検討をしている」と回答した。
企業規模別に見ると、301~1000名の企業と300名以下の企業で「リスキリング」に「取り組んでいる」のは、わずか10%となり、1001名以上の企業でも36%と低い水準に。
また、「取り組んでおらず予定もない」企業は、1001名以上の企業で19%、301~1000名の企業で50%、300名以下の企業では52%となっている。
企業全体では、「リスキリング」の取り組みとして最も多く実施、及び今後取り組みたいとされているのが、「eラーニング、オンライン学習サービスの導入」で60%となった。
そして「従業員のデジタルスキルの把握・可視化」が45%、「新しいデジタルツールの学習」が39%で続く。
企業規模別の比較では、大きな相違はなかったが、1001名以上では「eラーニング、オンライン学習サービスの導入」に続いて「DX・デジタル化に関連する資格取得の推進や支援」が2番目に多く48%だった。
コロナ禍以前と比べて「教育・研修における動画活用」が増えた企業は55%
企業全体では、55%が教育や研修で新型コロナウィルスの流行以前よりも動画を活用していることがわかった。また、そのうち「大幅に増えて、動画での教育・研修がメインになっている」と回答した企業が12%、「以前より増え、内容に応じて動画を活用している」と回答した企業は43%だった。
企業規模別に見ると、「大幅に増えて、動画での教育・研修がメインになっている」と回答した300名以下の企業は7%にtとどまっている。一方で、1001名以上の企業では約3.4倍となる22%に達している。
企業全体では、動画を活用した教育・研修プログラムの良い点として、「講義内容が均一であり、一定の質が担保される」が51%と最も高く、次いで「一度作ってしまえば講師のコストや工数がかからない」が44%、「繰り返し見て覚えられる」も44%となった。
調査結果の総括
今回の調査では、小規模な企業に比べ、大規模な企業ほど人材教育に関する「人的資本開示」や「リスキリング」を活発に実施している一方で、全体的に依然として模索段階にある様子が見える結果となった。
特に、人的資本開示においては自社独自の人材戦略に基づいた指標の設定が理想とされている一方で、そもそも人材戦略が固まっていない現状が明らかになった。
また、全体的に「人材育成に関するデータの取得及び可視化」に課題が残り、今後いかに人材戦略の策定とデータ整備の2つを実施していくかが重要になると考えられる。
リスキリングの実施においては、「eラーニングやオンライン学習サービスの導入」の需要が高まっている一方で、「定量的な成果の定義化」に課題が残る。
今後は、動画学習などのオンライン研修とオフライン研修を組み合わせながら、どのように教育効果を定点観測していくかが一つのキーポイントになるのではないか。
調査概要
調査実施期間:2023年3月17日〜2023年3月30日
調査対象:上場および非上場企業の人事責任者・担当者
有効回答数:198件(1001名以上の企業:67件、301~1000名の企業:48件、300名以下:83件)
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
関連情報
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構成/清水眞希