総合商社といえば、インスタント食品からエネルギー資源まで、多様な商品を扱う大企業で、成長よりも安定しているイメージがある。そこになぜ投資の神は目をつけたのか。その理由を市川さんに聞いた。
割安でキャッシュフローが安定し魅力的な総合商社
世界最大級の投資ファンド「バークシャー・ハサウェイ」(BRK/B)を率いるウォーレン・バフェット氏は、日本では投資の神様と評されている。彼が注目する日本株セクターが総合商社だ。2020年には国内5大商社である三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事に投資しており、今年4月には、その株式保有比率を高めたことを明らかにしている。
「バフェット氏は、割安でキャッシュフローが安定しているので総合商社に目をつけたと言えます。このような株は『バリュー株』と言い、企業の利益や資産に対して株価が低い状態にあります。総合商社は業績が良いと評されていましたが、バフェット氏の購入のニュースにより、株価の上昇が加速しました」(市川さん)
バリュー株は、総合商社以外にも、鉄鋼業や海運業などの業種がそれに当たることが多い。評価尺度には前出のPBRや、株価収益率(PER)という値が用いられ、PERが1桁程度だと、割安だと判断されるケースが多い。なお、三菱商事のPERは約6.2(23年4月末現在)である。
三井住友DSアセットマネジメント
チーフマーケットストラテジスト
市川雅浩さん
銀行での市場調査業務の経験を積み、日米欧や新興国などの経済および金融市場の分析や情報発信を行なう。
5大商社の純利益推移
各社(三菱商事、三井物産、伊藤忠商事、丸紅、住友商事)のIRより編集部作成
取材・文/久我吉史
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取材・文/DIME編集部