ポスト・コロナ、米国の利上げ終焉、日銀総裁の交代などマクロ経済のイベントが目白押しの2023年。投資のプロたちは、どこに注目しているのだろうか。
投資のプロたちが今年注目するのはこの4テーマ!
【半導体】米中半導体競争の陰で日本には「先端半導体」にチャンスあり!
円高や世界の景気後退で輸出産業の先は重いですが、需要が右肩上がりで、世界で高いシェアを誇る半導体産業に投資する価値は高い。
【小売り·レジャー】インバウンド需要は、耐用年数が長い家電製品よりも、〝コト重視〟の事業のほうが期待大
コロナ禍による訪日制限が解除になった今、観光客数がコロナ禍前まで回復し、インバウンドに復活の兆しが見えてきました。一般消費財や観光事業に注目です。
【エネルギー関連】ロシア·ウクライナ問題は依然深刻……だからこそ日本にもチャンスがある!
エネルギー自給率が低い日本で、国策として脱炭素や再生可能エネルギーの利用促進が行なわれます。水素やアンモニア関連の事業に投資が集まりそうです。
【総合商社】業績の上方修正が続き安定したキャッシュフローで投資の神様と評されるウォーレン・バフェット氏も注目する
投資の神様が注目している理由は、相対的に割安であること、安定したキャッシュフローがあることです。海外投資家の注目度も高いでしょう。
インバウンド需要の拡大や総合商社の割安感に注目
2023年は、主に欧米諸国の行きすぎた利上げの反動で世界的に景気後退が起きるという見方がある。しかし、日本株にはそれを払拭できる材料がありそうだ。
今回、3人の投資のプロたちに、今年有望な業種は何かを問いかけたところ、4つのセクターが挙がった。
日本株の〝プラス材料〟について、三井住友DSアセットマネジメントの市川雅浩さんはこう解説する。
「主にインバウンド需要の回復の恩恵を受ける銘柄や、日銀政策による円安の恩恵を受ける内需企業の業績は上向くと思っています。
あとは、投資の神様と呼ばれているウォーレン・バフェット氏が割安だとして投資する総合商社株にも内外投資家からの注目が集まっていることも見過ごせません」
また、今年3月31日に東証が上場企業に対して、「株価を意識した経営を行なうべし」と依頼したことも、海外投資家にはプラスに映っているという。
2023年の日本市場には伸び代があると見るのが市川さんの見立てだが、一方で〝リスクシナリオ〟も存在する。ニッセイ基礎研究所の井出真吾さんは、「米国の景気が悪くなり、日本経済にも悪影響が及ぶ可能性を考慮しなければなりません」と警鐘を鳴らす。
「米国の2023年3月の失業率は3.5%と歴史的な低水準でしたが、今年は4.5~5.0%まで上がる懸念があります。もしこれにより景気後退が起これば、日本もその煽りを受け全体的に株価が下落する可能性も考慮しておいたほうがよいでしょう」
だがこれはあくまで目先の話であり、「日本株自体には悲観していません。年内は難しくとも、数年単位の長い目で見れば伸びていく可能性はあります。20年後の日経平均は99%の確率で今より高くなっているでしょうから」(井出さん)とも。
これら4つのセクターが割安となった時を狙って買うのがよさそうだ。割安かどうかを示す指標に「株価純資産倍率(PBR)」がある。その数値は各証券会社で株価とともに公開しており簡単に調べることができる。
取材・文/久我吉史
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取材・文/DIME編集部