ちぎったり、醤油を垂らしたりするだけで、立派な料理
東京1Kごはんに掲載するレシピはJA全農 管理栄養士の越野彩さんとフードコーディネーター の松岡ゆり子さんが監修。「調理が簡単」「国産の食材」「栄養バランス」という3つを意識し、レシピを考案した。料理を全くしない人にも実際に作ってもらい、簡単さや味について意見をもらったと話す。
松下さん「みんなで楽しみながらさまざまなアイディアを出し合いました。トマトを手でちぎって作る『ちぎりトマトと一味のアラビアータ』のレシピは、私もびっくりしましたね。そんなトマトの扱い方あるんだ、と新鮮でした。洗うのは手だけで、包丁とまな板は洗わなくて良いのです」
のせて、チンするだけで完成する「和風メルトチーズPACKごはん」。
今回掲載されたレシピの中でも、松下さん一押しは「和風メルトチーズPACKごはん」。簡単すぎるほど簡単なのに、味は絶品。洗い物はお箸だけ。『東京1Kごはん』を体現する、究極のレシピだ。料理と言えるか賛否両論あるかもしれないが、ひと手間かけるものは、立派な料理であるというメッセージもサイトで伝えている。
■和風メルトチーズPACKごはんのレシピ
<道具>
・電子レンジ
<材料>
・パックごはん 1パック
・ツナ缶 1缶
・醤油 小さじ1
・焼き海苔 1/2枚
・シュレッドチーズ 30g
<作り方>
・パックごはんの蓋を取り、油を切ったツナをのせ、醤油を垂らす。
・海苔をちぎってのせ、チーズをのせて、ラップをしてレンジで600W・2分半加熱する。
ページ公開から1カ月が過ぎたが、新聞やテレビといったメディアからの取材も多く、好調な滑り出し。「#みんなの1Kごはん」と一緒に各レシピの画像を投稿してもらうTwitterキャンペーンを行うなど、さまざまな施策を展開している。一過性の取り組みではなく、長期的に啓蒙活動を行い、食や料理に興味を持つ人のパイを広げることが目標だ。
松下さん「手前味噌ですが本当に良いレシピが載っているので、さらに多くの人に見てもらいたいですね。公開されるまではどうなるかわかりませんでしたが、反響をいただいたので、取り組みを広げていきたいと考えています。例えばみなさんが考えるmy1Kごはんのレシピを募ったり、夏の野菜を使ったレシピを紹介したりするのも面白いかもしれません。『手抜き』と『時短』といえば『東京1Kごはん』というサイトを目指したいです」
上京する若者たちの自炊デビューを応援する、JA全農「東京1Kごはん」。自分が食べる国産の食材が農村の発展や維持に還元される――そんなことを考えながら料理を作ると、よりおいしさも増すだろう。新社会人でなくとも作りたくなるような簡単レシピを、ぜひ試してほしい。
・JA全農「東京1Kごはん」
https://dodontodonburi.com/1kgohan/
取材・文/小浜みゆ