各種の人材サービスを展開するWarisでは、6月の株主総会シーズンを前に、女性役員の紹介サービス「Warisエグゼクティブ」の登録者を対象に「女性役員の実態調査~現場の声から課題と女性役員増への示唆を探る~」を実施。回答結果をグラフにまとめて発表した。
近年、企業の女性役員人材へのニーズは急激に高まる中、同社では改めて女性役員人材領域に関する現状や課題を明確にするため、この調査を企画・実施したと説明している。
役員を初めて引き受ける際に不安を感じたこと
「責任の増加」が45.3%、次いで「能力・経験が不足していると感じた」が28.1%という結果になった(複数回答)。
現在役員を担っている理由
「仕事内容に興味ややりがいを感じて」が59.4%、次いで「女性活躍に貢献したい」が51.6%、「経験を積みたい」が48.4%、「経験やスキルを活かしたい」が45.3%という並びとなっている。
役員で苦労や不満に感じていること
「フィードバック・評価が受けにくい」が37.5%、次いで「役員周辺業務に関する学びの場が少ない」が32.8%(複数回答)となった。
女性役員を増やすために効果的だと感じること
「社内外の女性役員・管理職とのネットワーキングの機会」が50%、次いで「業務経験の男女格差是正(新規プロジェクトの企画提案、共同プロジェクトのマネジメント、事業戦略全体の策定業務など)」が46.3%、「柔軟な働き方の実現(フレックスタイム・テレワークなど)」が43.8%、「経営層による働きかけ」「役員の類似経験を積むこと」が42.5%という結果になった(複数回答)。
グラフ
役員として、多様性の観点で企業や社会に貢献できていると感じられていること
(以下フリーコメント)
・取締役会議においても、異なる視点や発想を経営判断に入れることで、取締役会が活性化し、また多様な視点で、経営判断ができるようになること(取締役/50代)
・旧態依然のコメント等に再考を促す機会があること。具体的な個人としての実例を提示できること。ロールモデルとして助言できること。(役員経験あり/60代)
・外資系人事での経験を元に後継者育成、次世代社内取締役候補の選定、育成などについて指名委員会で貢献できています。(社外取締役/60代)
役員を目指す女性へのアドバイス
(以下フリーコメント)
・未経験のキャリアに挑戦する勇気を持つこと、今の地位処遇仕事内容を後進に譲る決意をすること(取締役/60代)
・誰でも初めて引き受けるときや新しいミッションとして引き受けるときは不安や能力経験不足ではないかと感じるものだが、一番大事なのは「自分がやるという覚悟とコミット」で能力経験を勝ると感じる。(執行役員/50代)
・スキルや知識だけでなくネットワーク作りも非常に重要だと思います。どんな仕事も前向きに楽しむマインドも大切にしています。(取締役/50代)
・自分一人のためだけでなく、後に続く女性達のためにも頑張って欲しい(社外取締役/40代)
・視座を高くし仕事にあたること、胆力を鍛えること、志を高くもつこと(取締役/60代)
・より意見を言える立場に就いていただきたい、そのためにも学び続け、努力を惜しまず、家庭も家族も大切にしてください。(役員経験あり/65歳以上)
調査概要
調査期間/2023年3月7日~3月31日
調査(告知)対象/女性役員の紹介サービス「Warisエグゼクティブ」ご登録者
調査方法/WEBアンケートフォームによる回答
回答数/80件(役員経験者:64人 役員未経験者:16人)
調査主体/株式会社Waris
関連情報
https://waris.co.jp/21109.html
構成/清水眞希