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夏休みに月へ行く時代の予習に!日本科学未来館で開催中の「NEO 月でくらす展」の見どころ

2023.05.07

筆者は現在、@DIMEの編集長を務めているが、入社以来、人事に提出する書類の長期的なキャリア展望みたいな欄に「宇宙に行く」と書き続けてきた。

たぶん、完全にスルーされていると思うが、割と本気だし、プライベートで行くためにお金も貯めている。実際、幸運にも仕事で無重力までは到達した。宇宙まであと、もうちょっと。

そんな私のような人たちにぴったりのイベントがお台場の日本科学未来館で開催されている。特別展「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」だ。月の生活を疑似体験できる特別展で、4月28日から9月3日まで、お台場の日本科学未来館1階企画展示ゾーンで開催している。

このイベントの舞台は2040年、1000人が常駐し、年間約1万人の旅行者が訪れることを想定した月面基地のくらしを体験できる。宇宙開発への夢をかきたてる新しい体験型イベントで、子どもだけでなく大人も学びながら楽しむことができる。

……そう、2040年といえばあと17年後、意外ともうすぐなのだ! しかも、宇宙飛行士でなくても宇宙に行ける時代はすでに来ている。今からお金を貯めておけば、月旅行も夢じゃないし、定年したら退職金で月に行くという老後の楽しみもありだろう。若い世代は月で働く機会もあるかもしれない。

とういことで、一足お先に月での暮らしを体験してきました。

月の食堂はきっと天井を高く作る必要がある

月では重力が低いので、炒飯を作るときも細心の注意が必要だということがよくわかる。

展示は「月面基地ゾーン(基地内)」と「月面ゾーン(基地外)」の2つのゾーンで構成されている。数々のパネル学習やミッション体験を通じて、月でくらす未来の自分を想像しながら、楽しく宇宙について学べるようになっている。

月面基地ゾーンには、月でのくらしを体験できる「生活エリア」、月でのくらしの安全を守る任務を支える「管制室エリア」、地質や水資源などを体験しながら学べる「ラボエリア」の3つのエリアがある。

月面基地ゾーン

月面基地内には月面コンビニや月面食堂など実際に月にあって欲しい施設も準備されている。コンビニには皆さんもよく知る日本企業が開発した宇宙関連商品が展示されている。一例を挙げると、ライオン「すすぎが簡単なハミガキ」、花王が開発した「スペースシャンプーシート」、マンダムの「ギャツビースペースシャワーペーパー」、大正製薬の「リポビタン JELLY FOR SPACE」などだ。

このコンビニに並ぶ商品の一部はショップエリアで購入が可能。ハイクオリティ商品ばかりであり、宇宙開発が進む中でそこに商機を見いだす日本企業のビジネスを知ることもできる。

月面食堂では月での栽培が見込まれる食材を使ったレシピが貼ってあり、懐かしい街中華の雰囲気。テーブルにはメニューを模した食品サンプルが並んでいる。

展示を見ると銭湯の開発計画もあるらしい。サウナがあるのかも気になるところ、外気浴ならぬ地球を見ながらの“地球浴”は気持ちようさそう。

日本のスタートアップispaceの月面探査プログラム「HAKUTO-R」で民間初の月面着陸を目指したランダーも展示

月面で生活するには、月面環境を調査ロボットや探査車(ローバー)、それらを月面に運ぶ着陸船(ランダー)の開発が必須だ。月でくらす展では、4月26日に月面着陸に挑んだ日本のスタートアップispaceの月面探査プログラム「HAKUTO-R」で民間初の月面着陸を目指したランダーや、ispaceが開発するローバーの実寸大模型が展示されている。最終的にこのランダーは、月面付近で通信が途切れ、軟着陸に失敗してしまったが、2024年には2回目のランダーの打ち上げが計画されており、着陸に成功すればispaceが開発した月面ローバーによる月面探査も実施される予定だ。

圧倒的な存在感を放つHAKUTO-Rのランダーとローバーの実寸大模型は一度はみておくべき。

また、NASAが主導するアルテミス計画をはじめとする月面開発では、月面で採掘した水資源から燃料を生成する構想がある。月でくらす展では、月面の砂(レゴリス)に含まれる水分を抽出する体験ミッションやロケットの燃料を生成する「月面プラント」をVRで探検できるコーナーも設けられている。

無邪気に遊んでしまう大人の姿も。

「月面重力体験ミッション」は事前予約がおすすめ!

特別展の奥に広がる月面ゾーンでは、月から望む地球や、月の砂「レゴリス」におおわれた月面などが再現されており、月面での時間を身近に感じられる。

この月面ゾーンで人気を集めそうなのが、「月面重力体験ミッション」。これは、月の重力を体感できるミッションだ。服の上から専用の服に着替えるのだが、宇宙服を模した衣装は、それに着替えるだけでも月に行った気分になれる本格的なデザインだ。

深く屈伸をして、勢いよく上へジャンプすると、地球の約6分の1といわれる月の重力下ではマリオになったように高く飛べる。もちろん飛びすぎると大変なことになるので、垂直跳びに自信がある人は控えめにジャンプした方がいいだとう。残念ながら「月面重力体験」には年齢・身長・体重に制限(小学生以上、65歳未満。身長120cm以上、体重22kg以上、60kg未満)があり、筆者は体験できなかったが子供にとってはいい思い出になるはずだ。連休中はかなりの混雑が予想されるため、事前に「体験チケット」を購入しておくことのがおすすめだ。

ちなみに筆者が取材したものだが、ウサイン・ボルトは月の重力でもめちゃくちゃ速かった。

ちなみに会場では「月面レポーター」「月面ワーカー」「月面科学者」など、月の開拓者ならではの役割を選ぶことができ、その視点で見ることで、未来の宇宙生活についてリアリティを持って考えたり学ぶことができる。家族で行く際は是非試してみて欲しい。

この展示会の見どころは何と言っても月を身近に感じられることだと思う。

今回の特別展を見ると、月はもうアポロの時代のように遠い世界ではないし、SFでもないことを実感できるはずだ。子供はもちろん、大人でもある程度のリアリティを持って、自分が現役で働いているうちに月が現実的なビジネスのフィールドになるということを身をもって体感することができる。すでに宇宙さえも視野に入れて仕事に取り組むことが必要になってくる時代が来ているということを考えるきっかけになるイベントであると思う。実際、今回スポンサーになっている企業を始め、多くの企業がすでに宇宙を見据えた商品開発を進めている。DIMEの読者の皆さんにも是非その辺を体感いただきたいし、今後のDIMEでも宇宙開発に向けた企業の取り組みを積極的にキャッチアップしていきたいと思う。

【イベント概要】特別展「NEO 月でくらす展 ~宇宙開発は、月面移住の新時代へ!~」

会期:2023年4月28日(金)~9月3日(日)
イベント特設ページ
時間:平日10:00~15:00
(ただし、4月28日~5月2日、 7月19日~9月1日は17:00まで)
土日祝 10:00~17:00
入場は閉場時間の30分前まで
会場:日本科学未来館(東京都江東区青海2-3-6) 1階 企画展示ゾーン
主催:日本科学未来館、小学館、NEO 月でくらす展製作委員会
公式SNS:【Twitter】【Instagram
一般お問い合わせ先:050-5541-8600
(ハローダイヤル 全日9:00~20:00 対応期間:2023年3月28日~9月4日)

【チケット情報】チケット購入はこちら
※全日日時指定。
※当日券は、日本科学未来館特別展チケット売場にて販売。
(混雑状況により売り切れとなる可能性あり)

取材・文/石崎寛明

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