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LCCの台頭、省燃費機材、空港のスマート化、アプリの拡充、復活をかけた航空各社のアフターコロナ戦略

2023.06.08

アフターコロナに向けて動き出した航空業界。世界で、そして日本の航空会社では、様々な新施策が打ち出されている。今回は航空業界を熟知する2人の専門家に、復活の使命を託された注目路線や各社のESG、DX、そして、新たな顧客囲い込み戦略について聞いた。

セールとLCCの活用でお得な海外旅行が復活

鳥海 国内線の利用客は徐々にコロナ前の水準に戻りつつありますが、国際線はまだ回復の途上。特に欧州路線はウクライナ問題もあり、便数そのものが少ないですね。

深澤 JALの夏ダイヤを見ても、欧州路線は2019年に週42便飛んでいたのがまだ33便と79%にとどまっています。さらに中国路線が戻っていない東アジア便は約56%しか回復していません。ただ、北米路線は羽田の発着枠が増えることもあり、2019年の週81便から週87便に増便されました。このGWや夏休みに海外へのリベンジ旅行を計画しているなら、北米中心が狙い目となりそうです。

鳥海 私も今年2度海外に出かけましたが、アフターコロナは、FCS(フルサービスキャリア)とLCCの完全二極化が進んでいるということを肌で感じました。FCSは総じて航空券は高額ですが、富裕層や出張者などを中心に利用が多く、少しでもお得に出かけたい人はLCCを積極的に使っているという印象です。

深澤 ただアフターコロナで勢いづいているのは、燃油サーチャージがかからずコスパの高いLCC勢です。シンガポール航空グループのLCC・スクート航空では、シンガポール片道2万5000円の航空券も。FSCでは6万〜9万円しますから激安です。

鳥海 いち早く日本路線をコロナ前に戻したベトナムのLCC・ベトジェットエアも攻勢をかけています。成田と羽田発のハノイ便や、成田発のホーチミン便は、通常7万〜8万円のところ、1万4000円からセールをしていることもあります。

深澤 日本発の国際線ではJALグループのLCC・ZIPAIRが好調です。さらに来年2月、東南アジアへの就航を予定しているANA系の新ブランド「AirJapan」はFSCとLCCの中間と定義されていますが、エコノミークラスだけにして、座席を広くとっていますよね。快適に空を移動したければFSC、安く旅をするならLCCと、選択肢が増えるのは歓迎すべきことだと思います。

鳥海 JALの6600円の国内線セールは、アクセスが集中してサーバーダウンするほど人気でしたが、お得なキャンペーンは国際線を含め、出てくることがありますから、HPをチェックしておくといいですね。ところで、海外の新路線や渡航先として注目はありますか?

深澤 エルアル・イスラエル航空がテルアビブ行き直行便を日本に初就航させたのはビッグニュース。「そうだテルアビブ、行こう」とはなかなか思いませんが、メジャーな航空会社の直行便があると、興味がわきますよね。そしてドバイを中心に、成田から世界111都市へ便を飛ばすエミレーツ航空も目的地の選択肢が多く、おすすめです。鳥海さんはいかがですか。

鳥海 カタール航空で飛ぶ中東や、欧州便と違い、時間のロスなく効率のいい旅ができるターキッシュエアラインズのイスタンブールあたりですかね。LCCでは、夏までに西海岸がサンノゼ、ロサンゼルス、サンフランシスコの3路線体制になるZIPAIR。アメリカ発着のLCCが安く出しているので価格破壊も期待できます。乗り継ぎで安い便があれば、西海岸からニューヨークに足を延ばしてみるのもいいですね。

相関図

アフターコロナで世界的に存在感を増している高コスパなLCC。国内でもJALとANAが新しいブランドを立ち上げ、安くても快適な旅をアテンドする。

注目のLCCはこの2社!

注目のLCCはこの2社!

LCCの本領を発揮する格安路線が早くも復活。注目はスクートとベトジェットエア。コロナ前に近い低価格で、リベンジ海外旅行の背中を押してくれる。

ESG戦略で乗り心地のいい省燃料機材を導入

鳥海 2023年は機材のアップデートもトピックですね。冬ダイヤからは、JALが就航中のエアバス A350-900よりもボディーの長いA350-1000を国際線に導入します。

深澤 カーボンニュートラルに向けたESG戦略の一環です。省燃費機材とSAF(持続可能な航空燃料)の使用と運航の工夫などで、2030年にCO2排出量を約200万トン削減するための機材リプレースで、省燃費機材ボーイング737-8型機の新規導入もCO2排出量削減を目標においたものです。ESGは現在の航空業界のトレンドで、世界中のエアラインが積極的に取り組んでいます。環境負荷の少ない機材であれば、心おきなく旅が楽しめますしね。

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