日本茶専門店「すすむ屋茶店」を運営するすすむ商店(本社所在地・鹿児島市)は、“日本茶をもっと楽に楽しめる道具” をコンセプトにティーウェアブランド「racu(ラク)」をローンチした。
その第一弾のアイテムとして、衝撃に強く耐久性のあるトライタン樹脂を使用した、急須『warenai(ワレナイ)』を2023年4月28日(金)より発売する。
販売店はすすむ屋茶店 鹿児島、すすむ屋茶店 東京自由が丘、すすむ屋茶店L 鹿児島センテラス店、すすむ屋茶店オンラインストアなど。
急須『warenai(ワレナイ)』
「racu」開発の背景
「すすむ屋茶店」は、大正時代から続く鹿児島の製茶卸売問屋(新原製茶)から派生するかたちで2012年に創業。「最高の日本茶体験を日常化する」をビジョンに掲げ、生産者の顔が見える最高品質の日本茶を販売。
併せて代表取締役の新原光太郎氏は、一般の方々が抱く、日本茶に対する先入観や不満にも対峙してきたと話す。
「日本茶の世界には、作法・歴史・文化があり、時に堅苦しさを想起させるのも現実です。そこで道具を通してこれまでのイメージを払拭し、「美味しい日本茶の民主化=いつでも飲める環境づくり」を目指すべく、2020年より『racu』の構想に着手しました。ブランド名=ラクには「日本茶は、もっと楽に。純粋に楽しめばいい」という思いを込めています」
製品デザインは、日本を代表するプロダクトデザイナー・柴田文江氏に依頼。新原氏の思いを受け止めた柴田氏は、機能性を織り込んだ造形美で回答し、3点のプロダクト(急須、湯呑み、キャニスター)が完成。順次発売が開始される。
warenai(4月28日発売)の概要
「すすむ屋茶店」では、これまで日本の伝統的な美しい茶具開発に取り組み、陶磁器製の急須の開発・販売に注力。多くのユーザーに愛用されてきたが、不注意等で割れやヒビが生じたという声も寄せられていたという。
本来急須は、茶葉を自由に広げ、お茶の味を引き出す伝統的な道具だが、その多くが陶磁器やガラス製のため、時に割れ(欠け)てしまうという大きな弱点がある。
加えて手入れも面倒なこともあり、同社では、そんな急須の存在がお茶を気軽に楽しむことができない理由の一つと考えた。
そこで『warenai』では、素材に割れない樹脂として知られる「トライタン樹脂」を採用。これは医療器具製造のイーストマン・ケミカル・カンパニー社が開発した合成樹脂で、衝撃に強く、高い耐久性を誇る。また、ほどよく弾力があるため、たとえ落としたとして割れ憎く、耐熱性や透明度・安全性が高いという特色も持つ。
機能面では、茶葉の特性を熟知しているプロフェッショナルが製品の監修をしているため、底面を大きくとることで茶葉が広がりやすく、お茶本来の味わいを十分に引き出すことが可能だ。
さらに網の目の細かい茶こしを採用することにより、深蒸し茶などのお茶にも対応。旨味が凝縮された最後の1滴まで絞り出すことができるという。
本体が透明となっているため、使用時は容量がわかりやすく、洗浄時には細部まで手入れ行き届き、さらに乾きやすいという利点もある。
さらに日本茶の堅苦しさを取り払い、扱いやすさも兼備した優しいデザインも特徴だ。
製品名/warenai(ワレナイ)
サイズ/幅(持ち手含む)17.5×高さ9cm
容量/約350ml(満水時)
カラー/クリア
価格/4840円(税込)
itsumo(5月末発売)の概要
これからの湯呑みのスタンダードを目指して開発された。日々の暮らしの中で “丁度いい” を追求した結果、磁器を厚く設計し、頑丈で扱いやすいミニマルな形状となっている。容量は満水時で約280ml。口が大きいため底面までしっかりと洗うことができる。
製品名/itsumo(イツモ)
サイズ/直径8.5×高さ8cm
容量/約280ml(満水時)
カラー/ホワイト、グレー
価格/2310円(税込)
kirei(5月末発売)の概要
様々な種類のお茶を楽しむために、保管に最適なキャニスターを磁器で製造。キッチンに並べた際に、きれいに見せることにもこだわったという。蓋のくぼみにはちょっとした小物を置くこともできる。
フタの内側には、ゴムパッキンが組み込まれ、密閉性も高く、茶葉以外にも珈琲豆やパスタなどの保管にも適している。
製品名/kirei(キレイ)
サイズ/Sサイズ:直径9.3×高さ8.3cm(煎茶100g目安)、Mサイズ:直径9.3×高さ13.3cm(煎茶200g目安)
カラー/グレー、ブルー、ブラウン
価格/Sサイズ:3520円(税込)、Mサイズ:3740円(税込)
構成/清水眞希