あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
休日、私はサウナでリフレッシュしています。○○さんはお休みの日、どう過ごされていますか?
仕事以外のちょっとしたシーンで、何気ない会話ができる人、雑談力の高い人って好かれますよね。例えば、初対面の商談相手とたまたま駅まで一緒に帰ることになった。まずは場つなぎ的に天気の話をしてみたものの、その先が続かず、沈黙となり、せっかくの距離を縮めるチャンスを逃してしまった︙︙。こういった経験は誰もが一度はあるはず。かといって相手の領域に深く踏み込むような質問もまた困惑させてしまいます。特に相手が初対面の取引先や社外の人で、取り立てて用件がない場合に難しいのが話題選び。そんな時、雑談上手な人はどんな話をするのでしょうか。
ちょっとした会話に最適なのは、共通点が見つけやすく、共感しやすい話題。好きな食べ物やお店、地元・出身地など土地にまつわるもの、余暇の過ごし方などです。ただし、見聞きしただけのことでは会話が続きませんから、自分の体験談を話すのがおすすめです。会話は、質問→答え→質問の、最低1往復半を意識しましょう。途中で口を挟まず、相手の話を最後まで聞いてから、次の話題を振ることも大切です。
また、話が得意でなければ、きっかけだけ用意して、あとは聞き手に回る形でもOKです。雑談はあくまで雑談。会話の内容にこだわるより、気持ちよくやり取りできることが重要です。相手に合わせて知ったかぶりをしたり、話を大きくすることなく、自然体で会話を楽しむこと。そうすれば、きっと相手も親近感を持ってくれるでしょう。
《POINT》
雑談もキャッチボールが大切。内容にこだわりすぎず会話を楽しもう
☆ ☆ ☆
職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
発行/小学館
定価/1430円(税込)
https://www.shogakukan.co.jp/books/09311523
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。