あなたが「感じがいい」と思うのは、どんな人でしょうか?
いつも率先して元気に挨拶をしてくれる職場の部下。相づちのバリエーションが豊富で、聞き上手な同僚。仕事のプロセスから正当な評価をしてくれる上司は感じがいいと思うのではないでしょうか?
一方で、仕事の指示が曖昧なのに、突然「まだ?」と自分の都合で催促してくる上司や、ネガティブワードや余計なひと言が多い部下、人が話している最中に何かと自分の話をかぶせてくるような同僚は、決して感じはよくないと思います。
こうしたちょっとした場面で始まる「感じがいい・悪い」の印象づけは、ビジネスシーンにおいても大きな影響を及ぼします。組織の中で働いている以上、人との関わりをなくすことはできません。せっかく縁があって知り合ったわけですから、気持ちよく付き合える関係を築き上げたいものです。
本記事では50万部を突破した『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』シリーズの著者で産業カウンセラーの大野萌子さんの著書『「感じがいい人」の行動図鑑』の一部を抜粋し、再構成して気持ちよく働くためのヒントをお届けします!
○○のお祝いに参加する方は○日までにご返信ください
結婚や出産、定年退職など、社内や仕事関係者に慶事があった時、有志でお祝いするのはよく見かける風景です。けれど、いざ声をかける段になって、どこまで、誰に声をかけるか悩んだ経験はありませんか? お祝い自体は喜ばしいことですが、関わりの深さは人それぞれ、もし過去にトラブルがあった相手にまで声をかけてしまっては気まずい雰囲気になりかねません。そうでなくても、お祝いだからと名簿を回覧して強制的に集金したりするのは考えもの。逆にお祝いが煩わしいことになってしまい、本末転倒です。こんな時、感じよく声をかけるにはどうすればいいのでしょうか。
スマートなやり方は、お祝いされる人との関係によって、参加するかどうかを個人の判断に任せることです。
仕事のグループメールなどに、「有志で○○さんの○○祝いをしたいと思います。参加する方は、○日までに幹事にご連絡ください」と送れば、参加するつもりがない人はアクションを起こさなくてすみます。また、この方法なら誰がお祝いに参加したか、しなかったかは、幹事以外に漏れることはありません。誰でも気がねなく参加、不参加を選べるように、気を配れることが幹事の腕の見せどころです。
さらにもうひとつ悩ましいのが「何を贈るか」問題。これについては、結婚祝いなら家電、出産祝いなら子ども服というように、お祝い事に合わせて品物を決めておくのがおすすめです。幹事の負担をひとつ減らせるでしょう。
《POINT》
お祝い事だからといって強制参加にはしないこと。幹事は、誰もが自由意思で選べるように気配りを
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職場、取引先、親族、近所付き合いなど、様々な人と関わる中で「感じがいい人」は、絶妙なコミュニケーションの術を無意識のうちに、あるいは意識的に身につけています。そんな「感じがいい人」がさりげなくやっている行動や言動の事例を紹介しましたが、いかがでしたでしょうか?
ちょっとした話し方や言葉遣い、意識の向け方を変えるだけで、相手に与える印象は必ず好転します。「感じがいい人」の行動図鑑』の中で紹介している65のアクションをヒントに仕事も、人間関係も、うまくいく幸せ習慣を手に入れてください。
著/大野萌子
著者/大野萌子(おおの・もえこ)さん
公認心理師。産業カウンセラー。2級キャリアコンサルティング技能士。一般社団法人日本メンタルアップ支援機構(メンタルアップマネージャ(R)資格認定機関)代表理事。著書の『よけいなひと言を好かれるセリフに変える言いかえ図鑑』はシリーズ累計50万部を突破。