DIME MAGAZINE
スポーツ好きの私にとって、先日のWBCは最高でした！一生懸命な姿は人を感動させること、仲間を信じる力こそ大切、絶対にあきらめないこと……いろいろなことを感じ、学ぶことができました。
そこで、シニアソムリエの植田真未がお薦めする4月のワインのテーマは「感動」です。感動をくれた大谷選手が所属するロサンゼルス・エンゼルスの球団公認ワインもご紹介しましょう。また、愛犬家だったらきっと感動する、素敵なデザインのワインもあります。心を嬉しい感動で満たしてくれる、お薦めのワインたちです。
フランス国内で販売本数No.1のガスコーニュワイン！圧倒的コスパを誇るこだわりの生産者の味を感じて
1. UBY ユニーク・ソーヴィニヨン・ブラン 2021 （ 白ワイン）
生産地：フランス/南西地方
生産者：UBY（ユービー）
ぶどう品種:ソーヴィニヨンブラン100%
味わい:辛口
ドメーヌ・ユービーは1920年以来、1世紀以上にわたって人と環境に配慮し、ガスコーニュの丘陵地帯でブドウを栽培してきた家族経営のワイナリーです。自社畑で300ha、契約畑で450haと生産量は多いですが、その全てが完熟したぶどうを、涼しくてフレッシュな状態をキープできる夜間に収穫するなど、こだわりをもっています。
フランスの最も歴史のあるワインガイド、ギド・アシェットでは、毎年登場する常連生産者で、他コンクールでもメダルを獲得する実力の持ち主です。その高いクオリティから、成熟したワイン文化を持つフランス国内で、販売本数No.1のガスコーニュワインです。
このユニーク・ソーヴィニヨン・ブランは、ソーヴィニョン・ブラン100%の白ワインです。新鮮な柑橘とアプリコットの香りが印象的で、エキゾチックなフルーツの風味、爽やかでほどよい厚みもあり、春先のこの季節にピッタリの味わいです。飲めば心の底からじんわり感動がこみあげてくることでしょう。
まみちゃんワインワンポイント講座：ガスコーニュワインって何？
前回、ワインをつくる原料であるぶどうの品種によって味に差が出ることをご紹介しました。もうひとつ、ワインは作られる場所・産地によっても、味が大きく変化します。「UBY ユニーク・ソーヴィニヨン・ブラン 2021」はガスコーニュというフランスの南西地方にある土地で造られました。
南西地方はワインではマイナーですが、その歴史は古く、小学校で勉強するラスコーの壁画もこの地方で発見されていますし、トリュフやフォアグラなどの名産地でもあるので、食通には有名な場所です。ワイン産地としては、マルベックというぶどう品種から濃くて渋いワインが造られ「黒ワイン」と呼ばれています。価格以上の品質がある点を評価されて、「Qualité prix (カリテ・プリ)＝お買い得」なワイン産地として、人気急上昇中の産地です。
この地方にはガスコーニュのほかに、マディラン、カオール、イルレギー、ジュランソン、ベルジュラックという産地があります。それぞれ味わいに差がありますが、ガスコーニュ地区は、西側に大西洋、南側にピレネー山脈があり、日照量が多く、昼夜の寒暖差の大きな土地柄です。ワインづくりには最適な環境で、独特な香りと上質なフレッシュ感があります。
ぜひ土地ごとに差があるワインの味わいをいろいろ味わってみてください。そして、「自分にはこの産地が合う」と感じられたら、あなたもすっかりワイン通。美味しいワインを見つけられたら、ひとつの幸せを手に入れたも同然です。ガスコーニュの味わいもぜひ体験してみてください。
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