抜群のトラックレコード「中小型バリュー株」
長期的に投資リターンが好調なバリュー株投資だが、中でも有望なのは「中小型バリュー株投資」といえそうだ。中小型株は流動性の点から大手機関投資家が手掛けづらく、プロたちのリサーチも行き届きにくい傾向がある。
このため、中小型バリュー株の中には有望な銘柄が割安で放置されているケースも多く、徹底的な企業調査に基づくバリュー株投資と相性の良い投資対象といえそうだ。
また、規模が大きい大型株と比べて、中小型株は「伸びしろ」が大きく、国内のニッチな市場で高いシェアを有していてる企業も少なくない。このため、海外発の景気の変調の影響を受けにくい点も、魅力の一つといえそうだ。
バリュー株の有利さに、こうした中小型株特有の利点が加わることで、中小型バリュー株投資は1980年以降、年率13%近いリターンを記録して他の投資スタイルを圧倒している。
もちろん過去のデータが将来の高リターンを保証するものではないが、割安株が上昇すると「割安株でなくなり」、中小型株が上昇すると時価総額が増加して「中小型を卒業する」ことから、他の投資スタイルとの比較で、中小型バリュー株投資は構造的な優位性があると見て良さそうだ。
まとめ
投資家にとって、ストレスはさけられないものかもしれない。とはいえ、心身の健康を維持しつつ資産形成を進めていく上では、「バリュー株投資」をうまく活用して、長期運用に徹することが得策といえそうだ。
一見すると地味な印象を与える「バリュー株投資」だが、最近は低PBR企業への圧力の高まりもあって、更なる追い風が期待できそうだ。中でも、抜群のトラックレコードを誇る「中小型バリュー株投資」は、その構造的な強みもあり、今後も大いに期待したいところだ。
※個別銘柄に言及しているが、当該銘柄を推奨するものではない。
出典元:三井住友DSアセットマネジメント
構成/こじへい