鶏肉を買うとき・保存するときのコツ
ところで、スーパーマーケットなどで鶏肉を購入する際には、より美味しいものを選びたいものだ。そこで同協会の担当者に鶏肉を買うときの選び方のコツと保存のコツについて聞いた。
より美味しい鶏肉は、「肉にハリがあり、包装袋にドリップが出ていないのが条件」という。
鮮度・保存の観点からは、「生鮮品を購入するときは、なるべく小間切れ等のカットされた商品ではなく一枚もの、そして産地でパックされた商品を選ぶのをおすすめします。
使い切れない分量は、家庭で一口大もしくは一食分にカットして、団子状態の冷凍ではなく、バラで冷凍保存すると、後に調理するときも使用する分量だけ解凍すれば良いので鮮度を保った保存ができます」とのことだった。ぜひ購入時と保存時に意識してみよう。
鶏むね肉を美味しく焼くための下処理
鶏肉の中でも安価で手軽に購入できる鶏むね肉。パサパサして食べにくいというデメリットを少しでも解消するには、下処理にかかっているという。銘柄鶏「森林どり」を手がけるウェルファムフーズに、鶏むね肉を美味しく焼くための下処理方法を教えてもらった。
1.鶏むね肉を美味しくするゆで方
(1)鍋にむね肉を入れ、むね肉1枚に対して大さじ2杯の酒をふり入れる。
(2)むね肉が浸るくらいの水を入れて弱火で加熱する。煮立ったらアクを取り、さらに5分ほど加熱する。
(3)火を止めて蓋をし、20分おいて余熱で火を通す。
余熱で柔らかくしっとりした食感に。
2.鶏むね肉を美味しくする切り方
(1)繊維の向きが同じ部位ごとに切り分ける。
(2)繊維の流れに対して垂直に切る。
繊維を断ち切ることで食感が柔らかくなる。
3.鶏むね肉を美味しくする観音開きの方法
(1)厚みのある部分に包丁を垂直に入れる。
(2)包丁を横にし、切り込みを入れながら厚みを半分にする。
厚みを均一にすることで、調理時に火の通りがよくなり、味もしみこみやすくなる。
家計が苦しい今の時期、鶏肉をうまく選んで美味しく食事に取り入れよう。
【取材協力】
一般社団法人 日本食鳥協会
「森林どり」(株式会社ウェルファムフーズ)
【出典】
農畜産業振興機構「令和3年(1~12月)の食肉の家計消費動向」
農畜産業振興機構「令和2年(1~12月)の食肉の家計消費動向」
文/石原亜香利