DIME MAGAZINE
NTT QONOQは、Mixed Reality※（以下MR）技術によって遠くにいても隣にいるかのように作業支援ができる遠隔作業支援ソリューション「NTT XR Real Support（エヌティティ エックスアール リアルサポート）」の提供を開始した。
「NTT XR Real Support」は、「技術継承」「人手不足」「安全確保」などの課題を解決するMixed Reality技術を用いた遠隔作業支援ソリューション。
遠隔地にいる熟練者などの支援者は PCにてビデオ通話のみならず、マニュアルや空間上での指示などの視覚的な情報も含め、支援することが可能。一方、現地にいる若手などの作業者はMRデバイスを活用することで、手を塞ぐことなくハンズフリーでの支援が可能となる。
具体的な提供機能は、現地からの映像伝送、音声通話、PCからの画面共有、テキストメッセージ送信など一般的なWeb会議ツールの機能のほか、空間ポインティング、3Dフロー、複数人通話、マニュアル作成、証跡機能、ゲスト参加。
空間ポインティングでは、遠隔地のPCから、カメラに映る装置・機械に印をつけると、MR技術によって、現地作業員のグラスに同じように印が表示されるので、具体的に装置・機械のどの部分を指しているか、認識のズレなく指示することが可能だ。
また、3Dフローでは、遠隔地と現地をリアルタイムに繋ぎ、同じ画面を共有できるため、遠隔地からの指示や現場での作業状況を分かりやすく共有することができるうえ、一部デバイス（HoloLens2）では手順書を空間上に表示することができる。
利用シーンは、主に電気・ガス・通信などのインフラ業や、高額な装置・精密機械などを扱う製造業を想定。
インフラ業では、従来であれば管理者あるいは熟練者が現地に同行しなければならない作業でも、管理者あるいは熟練者は遠隔にいながら細かい指示や確認が可能となり、現地作業者の人数削減、管理者や熟練者が現地に到着するまでのダウンタイムの短縮を実現。災害時に現地に移動できない場合の対応や、BCP対策にも有効だ。
製造業では、操作手順の複雑な装置、定期的な整備が必要な機器など、現地に急行することが多いフィールドエンジニア（セールスエンジニア）の作業は、技術力を持った人材が不可欠だが、技術力を持った人材が遠隔から指示することで、現地に急行する人材は技術力に特化している必要がなくなり、人材の教育時間の短縮や人数そのものの削減が可能となる。
さらに、製品を購入したユーザーが遠方にいた場合、離れた場所からも操作説明などを行なうこともできる。
なお、利用には、1ユーザー1アカウント（遠隔／現地どちらも利用可能）が必要。遠隔側はPCのWebブラウザ（Chrome推奨）で利用でき、現地側はHoloLens2、iPhone、iPadで使用できる。
利用料金は初期費用＋月額のアプリ利用料（ユーザー数課金）となるが、ソリューションの利用方法をヒアリングの上、料金および提供条件を提案するため、詳細は要問合せとしている。
※ MixedReality（複合現実）とは、現実世界の壁や床を認識し、その壁や床に対してデジタルコンテンツを配置・表示することが可能な技術。
関連情報
https://www.nttqonoq.com/realsupport/
構成／立原尚子
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