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CanCam編集長が考える、突き抜けた企画を生む挑戦できる環境づくり

2023.03.24

1981年11月に創刊した、女性ファッション誌『CanCam』。以来、40年以上、ファッションや美容を中心に女性のライフスタイルにまつわる情報を発信。常に時代をリードしてきた。その人気を牽引してきたのは、専属モデルの存在も大きい。元『CanCam』専属モデルをあげれば、女優・藤原紀香さん、米倉涼子さん、長谷川理恵さんなど枚挙にいとまがない。全盛期は、モデル蛯原友里さん、山田優さん、押切もえさんが登場していた2000年代だ。当時の発行部数は80万部に達し、金字塔を打ち立てた。その後も人気企画を次々と世に送り、「社会人になったらCanCam!」を合言葉に、20代を応援するファッション&ライフスタイルマガジンとして今でも絶大な支持を得ている。

時代と共に変化していく女性の心をいかにつかんできたのか、激動の時代の中で変わり続ける雑誌の作り方、仕事術について、CanCam編集長・安井亜由子さんに伺った。

『CanCam』安井亜由子さん
2004年小学館に入社し、『CanCam』に配属され、その後、『Oggi』を担当。欅坂46公式ビジュアルブック『KEYAKI』(小学館)などを手がけ、2020年10月から現職。

前編はこちら

挑戦しやすい環境から突き抜けた企画を

――前編では、ファッション誌に軸足を置きつつ、エンタメに力をいれているというお話を伺いました。改めて本誌をめくると、ファッション×エンタメという企画が多いことに気付きます。男性アイドルさえもどこか『CanCam』らしい……。

男性アイドルのグラビアを撮影するときは、あくまでもファッション誌という立ち位置から、スタイリングしています。透け感がある素材や、トレンドカラー、ヴィンティージ要素などどこかに今っぽいニュアンスを入れています。

ファッションが好きな20代の着こなしのヒントになるかもしれませんし、ファンの方も「いつもと違う」と新たな魅力に気付いてくれます。その2方向の満足は、常に意識しています。

あと、大切にしているのは、「彼氏感」。これは私たちのグラビアの要でもあります。

――なるほど。「彼氏感」とは言いえて妙。どの男性も優しく、やわらかい雰囲気です。「“推し”と付き合ったら、こんな感じかも」と妄想もふくらみそうです。

その人の「素の部分」が見えるように、現場の雰囲気もアットホームな空気感を意識しています。

これは、ファッションページも同様で、とても和やかに撮影は進みます。私自身はピリッとしたところもある雑誌作りの現場で育ったこともあり、「これでいいのかな?」と思うこともたまにあります。モデル、スタイリスト、ヘアメイク、カメラマン、ライター、編集者……この40年の歴史の中で、『CanCam』は人を育てるということも大切にしてきたので、今、第一線で活躍するクリエイターの中には「私は『CanCam』育ちなんです」とおっしゃってくださる方も多いです。

そういう方にお話を伺うと、半分笑い話的な懐かしさも含め「あの時は大変だったよね」と当時のことをおっしゃいます。「もっといいものを」と追及する文化がこの雑誌にはあるのかな、と思うんです。

今の20~30代の若手にも、その貪欲さを伝えていきたいなと思います。ただ、入社当時からみんな優秀だから経験が少なくとも平均点以上の仕事ができてしまうんですが、雑誌には多くのスタッフが関わっており、個々の能力を引き出し、まとめあげるのが編集者です。

摩擦を恐れず、自分の作りたいビジュアル、理想とする世界観を伝えるという、「あと1歩」を踏み込む姿勢があれば、誌面のクオリティはさらに良くなると思うんです。

だからこそ「見たことがないページを作りたい」という想いを大切にしてほしいです。ただ、それは挑戦になりますし、挑戦には失敗がつきもの。

私が入社したころの雑誌はページ数も多く、失敗しても目立ちませんでしたが、今は失敗すると目立ってしまうんですよね。挑戦しやすい環境をつくるということも、編集長の仕事だと考えるようになりました。

笑顔には不思議な力がある

――学校でプレゼンテーションや表現を学び、自らSNSを駆使している世代だからこそ、組織として何かを追求し、ガツガツしない。多くのリーダーが抱えている課題かもしれませんね。挑戦と失敗には、たくさんの練習も必要です。数をこなすことも『CanCam』の特徴。かつて、専属モデルだった方にお話を伺ったところ、「1回の撮影で他誌よりも着る服の量が多い」と語っていました。若手の登竜門として知られる専属モデルの選定基準はどこにあるんでしょうか。

かつてのようにハードな撮影は少なくなりましたが、『CanCam』の世界観を表現していただくので、女性が憧れる雰囲気と笑顔の強さが大切な条件です。

あと、芯がブレず、きちんと自分の意思がある人が多いですね。もちろん、歴代編集長の好みももちろんあると思いますが(笑)。

私は誌面から伝わるHAPPY感をどう表現するかを意識しています。InstagramをはじめとするSNSではクールな顔が主流ですが、笑顔には不思議な力があると思っていて。雑誌を読んで幸せな気持ちになってほしからこそ、モデルたちの笑顔を見せたいんです。

現在の専属モデルの、トラウデン直美、楓、中条あやみ、山下美月、加藤史帆、生見愛瑠……みんなカラッとした笑顔、優しい笑顔、温かい笑顔など、ここぞというときにいい笑顔を見せてくれる。これが『CanCam』だと思います。

アニバーサリーイヤーには、CanCamモデルズ13人が出演するイベント「CanCam 40th Birthday Night」を開催。13人がクイズや運動会で盛り上がる様子をYouTubeで生配信。

――『CanCam』という媒体は、親子三代で読むほどのファンもいると聞きました。

いらっしゃいますが、それは本当にごく一部で、ありがたいことですね。基本的に「雑誌にファンはいない」、常に新しいことに挑戦しなくては生き残れないという危機感を持って作っています。

SNSで情報収集ができる時代に、わざわざ雑誌を購入してくれる人は、「好きなモデルやタレントが見たい」という目的や「TPOに合わせたおしゃれがしたい」などの向上心があるから。読者からのアンケートを読んでいると、「最近付き合い始めた彼とデートに行く服がわからなくて買いました」とか、「メイクで品よく見せたいので参考したいです」などの意見が多いです。

正解のない時代に、正解が提示してある安心感も私たちの持ち味。かといって過去の踏襲はしません。“いつもと同じ”ほどつまらないものはないと思うので。

読者の期待を裏切らないように、地に足をつけて、「いつもと同じの少し上」を提示できるような誌面作りもこれからも意識していきたいと思います。

――最近、安井さんが『CanCam』で行った“新しいこと”を教えてください。

創刊40周年を記念して、専属モデルが全員参加する「CanCam 40th Birthday Night」を実施したことです。全2回行ったのですが、1度目はコロナ禍真っ最中だったこともあり、Youtube生配信のオンラインイベントでした。

2度目は少し状況が落ち着いてきた2022年末だったので、読者の方もお招きして、リアルとオンライン両方のハイブリッド型で行いました。

ファッション誌が開催するイベントといえば、ファッションショーが軸になることが多いのですが、今回はそういうものは一切なし。今のCanCamの強みでもある「個性のあるモデルとモデル同士の仲の良さ」を全面に打ち出せる、バラエティ番組的なものに振り切ってみました。優勝の賞品が「チーム全員で表紙を飾れる」だったので、モデルたちもみんな本気に。全力でクイズに答えて、全力で障害物リレーやいすとりゲームなどをする様子は、誌面では見られない、彼女たちの新しい素敵な一面も紹介できたのかなと思います。

結果として同時最高視聴者数は5.6万人に達し、たくさんの方に観ていただけてよかったです。

また、誌面でいうと2023年1月23日発売の3月号の付録に、アイドルグループ・なにわ男子の「人生4カット」のステッカーも話題になりました。

「人生4カット」とは、韓国で人気のプリクラのようなインスタント写真で、4カット連続で写真を撮れるのが特徴です。

この写真は、実際にメンバーがセルフシャッターで撮影し、自然な雰囲気であることも特徴です。ソロと集合写真の計8種のステッカーを付録として付けたこの号は、おかげさまで完売しました。

これからも時代の流れをいち早く取り入れ20代女性の「楽しい」を追求し、読者に届けていきます。楽しみにしていてください。

https://www.shogakukan.co.jp/magazines/series/048000

取材・文/前川亜紀 撮影/関口佳代

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