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ゼロコロナ政策解除で消費復活の兆し?スシロー、マクドナルド、スタバ、中国で活躍する外国企業の条件

2023.03.19

ゼロコロナ政策解除により消費が復活しつつある中国。中国で外国企業はいろいろな制約を受けることがありますが、それでも活躍している外国企業を紹介します。

消費が復活しつつある中国

ゼロコロナ政策下では、1日1回のPCR検査、その陰性証明を地下鉄、地下街、デパートなどの商業施設等あらゆる入口でQRコードで示す必要がありました。また、中国への入国時の隔離、陽性になったときの隔離、都市封鎖(ロックダウン)など日本より厳しいコロナ政策が行われていました。その中では、商業施設への人の出入りが少なくなり、立ち行かなくなった商業施設や商店は潰れていきました。

2022年12月にゼロコロナ政策が解除され、1月には中国への入国時の隔離の必要がなくなりました。1月の春節中には久しぶりに故郷に帰ったり、旅行をしたりする人も見られ、最近では商業施設に活気が戻ってきており、潰れた店の跡に新たな店の工事を始めるところをよくみかけます。

商務省では、2023年を『消費振興年』として消費促進月キャンペーンを3月1日から開催しています。そして、10地域以上の地方政府でも3月から消費振興券を発行し、自動車や家電、スマホ、パソコンなどに利用できるようです。また、外資参入規制を取消または緩和していく見込みです。

指標の面でも、2月のサービス業購買担当者指数(サービス業PMI)が55と前月から2.1ポイント上昇し、節目の50を2か月連続で超えてきました。また、製造業PMIも51.6と7か月ぶりの50を超えてきており、需要が復活してきています。

(広州のシンボル広州タワー、観光客で賑わっている)

中国でも人気のマクドナルド

(昼と夜には行列ができる)

中国のマクドナルドの資本は、CITIC(中国中信集団)52%、米投資ファンドカーライルが28%、米マクドナルドが20%で、CITICが2017年から20年間のフランチャイズ運営権を持っています。広州での店舗はコンビニより多いマクドナルドですが、どの店舗でも昼と夜のごはんの時間には、平日にもかかわらず店内の席は満席となり、TAKE OUTのお客さんの行列ができます。ファーストフードであるゆえ商品引き渡しスピードは速いのですが、この行列です。さらにワイマイと呼ばれるデリバリーも同時にたくさん注文されています。広州のなかでもマクドナルドは最も人気だと感じています。

価格は、ダブルチーズバーガーが23元(約460円)と物価が高い広州でも日本とそこまで変わらない価格です。メニューは、チキン、中国の味付けのハンバーガーがあるなど少し異なるメニューがあります。

もともとデリバリーもたくさん注文されていたと思いますが、ゼロコロナ解除後出かける人も増えさらにマクドナルドのお客さんが増えているように見えます。

■マクドナルド(テッカーコードMCD:市場NYSE)
■中国中信CITIC(00267:香港)香港を拠点とする投資会社

スシローが続々出店

(ごはん時には行列に)

日本の回転寿司チェーンであるスシローは、中国でも人気です。広州にでは、スシロー、はま寿司、元気寿司が出店していますが、スシローの勢いが特に凄いです。

2021年9月に中国本土にスシローが初出店しました。写真はその1号店で、広州の一番繁華街にあるAEONのなかにあります。

2023年現在その近くに4店舗、離れたところに7店舗あり、どこも土日は長い待ちが出るほど人気です。広州には日本人が少ないため、中国人が多く訪れています。

寿司店は現地にたくさんありますが、本当の日本式のお寿司で、物価の高い広州で手軽な値段(10元=200円)で食べられるスシローは大変人気です。

スシローを展開するFOOD&LIFE COMPANIESは、国内出店数の2倍である最大60店を海外で出店予定で、4月にまた広州に1店舗開店予定となっています。

■FOOD&LIFE COMPANIES(3563:プライム)

スターバックス

(店内でカフェする人も多い)

マクドナルド並みに見かけるのがスターバックスです。スターバックスは1999年に北京で初出店してから、2023年現在6000店、1万店を目指すとしています。中国のスターバックスは、店内もメニューも日本とほとんど同じです。地域限定のグラスやボトルは観光地であるためか豊富な品ぞろえになっています。

価格は高く、スターバックスラテのトールが30元(600円)と日本の455円と比べると高めになっていますが、落ち着ける空間とあの味で席はよく満席となっています。

スターバックスはマクドナルドと異なり直営店となっていることから、中国の売上が利益に直結しやすく、ゼロコロナ政策で2022年10-12月の既存店売上高が前年同月比29%減となったのは悪材料でしたが、ゼロコロナ解除後は復活していくと考えられます。

競合では、2017年創業の中国企業ラッキンコーヒー(Luckin Cofee)も出店を増やしています。スターバックスより安く、クーポンで無料コーヒーが受け取れます。スターバックスも何人かで購入するとお得に購入できるクーポンがありますが、基本は高いです。

町に人出が戻ってきており、もともと人口が多い中国では競合があってもそれ以上に人が多いため、店内で勉強や仕事をする人、休憩する人でいっぱいです。また、出勤前の会社の前でデリバリーしてもらう人も見かけます。スターバックスのあの味はスターバックスでしか味わえないのと、安く売らずに売れるスターバックスは強いのではないかと考えます。

■スターバックス(SBUX:NASDAQ)

(参考)中国のスターバックス | スターバックス (starbucks.com.cn)

文/大堀貴子

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