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廃棄物を98%再資源化する驚異の技術力!最先端のリサイクルプロセスを体感できる石坂産業の資源再生工場「三富今昔村」

2023.03.16

連載/阿部純子のトレンド探検隊

「サステナブルフィールド「三富今昔村」の記事はこちら

石坂産業の「ごみにしない技術」を体感できる資源再生工場見学

サステナブルフィールド「三富今昔村」を運営する、産業廃棄物中間処理業の石坂産業は、資源が枯渇していく中で、多くのゴミが埋め立てられていく悪循環を変えていきたいと、「Zero Waste Design」をコンセプトに廃棄物の再資源化に取り組んでいる。

同社が扱う建築系の廃棄物は、家の屋根から土台まで様々な廃棄物が持ち込まれるが、木材はチップに、コンクリートは再生砕石に、混合物は徹底的に仕分けされて燃料や盛土材に再生。建築系廃棄物の減量化・再資源化率は98%と業界トップで、徹底した分別と処理技術で産業廃棄物を資源に生まれ変わらせている。

地域、自然との共生に努めてきた同社は、粉塵や騒音を出さないために、産廃業界では珍しい屋内で処理を行う全天候型独立総合プラントを建設。7台の集塵機による全プラントの集塵能力は約1万3280㎥/分。集塵機は同社で使う電力の4割を占めるが、地域環境への配慮、労働環境を守るため徹底している。

雨水を搬入後の車両のタイヤ洗浄に利用、壁面の緑化、社員による公道のボランティア清掃など、環境への取り組みを推進。太陽光発電、風力と太陽光の一体型発電など再生可能エネルギーを活用し、工場内および三富今昔村を含めた全施設の使用電力は、2022年12月に再エネ100%を達成した。

環境教育にも積極的に取り組み、同社のリサイクルプロセスが体感できる、資源再生工場見学(ガイド付き)を実施(詳細はサイトを参照)している。

プラント内はコンクリート、土砂系混合廃棄物、木材、有価物など棟ごとに分かれ、廃コンクリートのB棟では、住宅の基礎部分、壁等の廃コンクリートを、再生砕石や再生砂にリサイクルし造成工事や埋め戻し材として再利用する。

コンクリート内に鉄筋、鉄骨が入っている物も多く、最初に粗選別して再生ルートに流されていく。えんじ色の重機は日立建機と共同開発した電動式油圧ショベル。日立建機と石坂産業の共同で国内クレジット制度に基づく電動式油圧ショベルを用いたCO2排出削減事業を行っており、建設機械を用いた世界初のCO2削減事業となる。

様々なタイプのゴミが持ち込まれる、混合、紙、プラスチックのC棟では、独自開発の設備と人の手で選別したのちに固形燃料として再生する。

下記画像にある砂山のようなものは土砂系混合廃棄物。他業者は最終処分場に埋め立てているが、同社では土まで徹底的に分別する技術があるため、土砂系混合廃棄物も「NS10」と呼ばれる再生された土として生まれ変わらせる。

「NS10」は日本で初めて国交省から認定を受けた盛土材で、道路盛土、擁壁背面、埋設管周辺の埋め戻しなどに使われている。

D棟は分別分級のエリア。高度な分別・分級を可能にした同社独自の処理技術は特許を取得している。ふるいにかけられた廃棄物は大小に分かれ、木くず、コンクリート、鉄くず、プラスチックなど、人の手で選別して除去。その他、風力選別機や、レンガ片や瓦片、廃ガラス等の色ものの異物を除去する高精度色彩選別機も導入している。

通常は焼却処理される可燃混合物をさらに細かく選別するプラントがD棟。紙くず、廃プラスチック類、木くず、鉄、非鉄、電線に至るまで細かな廃棄物を、人の手とAIロボットで徹底選別している。

AIロボットは実証実験中で、人間はすべての荷物から1秒間で5個ほど取れるが、AIロボットは現段階では、木材だけを1秒間に1個取っている。今後は人が行う同じコンベアーで稼働できるように開発を進め、人が行う作業をロボットに置き換えられるようにしていく。

プラント内の分別を経て、リサイクルできない2%分にあたる、最終処分場に埋め立てる廃棄物を集約するのが10番ピット。複合材や、製造段階で化学物質が入っている資源化できないもので、1日300台ものトラックで持ち込まれる大量の廃棄物を、トラック2台分の最終廃棄物まで減らしている。

木の香りが漂うのが木材再資源化プラントのE棟。木造解体などにより排出された古材を分別して、燃料用・ボード用・製紙用の各チップ、循環型敷材「エコモアチップ」に再生する。

工場見学通路には壁面に自由にメッセージを書き込める「Green Action ストリート」がある。青は大人、赤は子ども、緑は社員のペンで、工場見学で見て感じたことを書いて思いを共有している。最初は真っ白な壁だったが、今では書くスペースを探すのが困難なほどメッセージで埋め尽くされている。

地域の人に近くに工場があると感じてもらいたくない、里山と一体化した景観にしたいという石坂典子社長の考えから、プラントを囲う壁は、里山保全の観点で生態系に影響を与えないよう外環境と同じ固有種を使った緑化壁になっている。

石坂産業は「ゴミにしない技術」で、減量化・再資源化率98%を達成しているが、産官学連携して現在も研究開発を進めており、最終的には100%再生資源化を目指している。

しかし、処理する側の努力だけでは限界がある。例えば金属の廃棄物。ドアノブも様々な素材があるため、磁石や、打音で判断し分別しなければならない。また、水道の蛇口は使う金属の種類を変えることで金属結合を防ぐことから、多くの金属が混合して使われている。廃棄物となったとき、すべて分解して種類を分けるので非常に手間がかかる。

同社が掲げる「Zero Waste Design」では、製造側も廃棄物となったときのことを想定した素材やデザインなど、処理することを考えた商品作りをして欲しいと提唱している。

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