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ロールス・ロイスとイリス・ヴァン・ヘルペンがコラボ!オートクチュールにインスパイアされた「ファントム・シントピア」が登場

2023.03.14

インテリア・スイート:立体的なアートワーク

ファントム・シントピアのインテリア・スイートには、ロールス・ロイス・ビスポーク・コレクティブとイリス・ヴァン・ヘルペン氏、それぞれの創造性と技巧の融合によって生まれた素晴らしい仕上げが盛り込まれている。

インテリア・エレメントの一部は、ホーム・オブ・ロールス・ロイスにおいて、ロールス・ロイスの熟練した職人がイリス・ヴァン・ヘルペン氏のチームメンバーとともに手作業で創り上げた。

その他の部分はイリス・ヴァン・ヘルペン氏のアムステルダムのアトリエで、彼女のオートクチュール コレクションとともに製作されたもの。

コーチドアを開けてすぐに目を引くのは、頭上に広がるウィービング・ウォーター・スターライト・ヘッドライナー。

これはロールス・ロイスの特徴のひとつであるヘッドライナーとして、過去最も製作が難しいものであった。このヘッドライナーには、1,000枚以上の皮革から選び抜かれた傷ひとつない一枚革が使われている。

左右対称に正確にカットされた部分から見えるのは、その下にあるシルバーの「リキッド・メタル」テクスチャー。

イリス・ヴァン・ヘルペン氏の「Embossed Sounds」コレクションで使用されたナイロンの織布でできたこのテクスチャーが、ヘッドライナーに立体感を与えている。

さらに仕上げとして、グラスオーガンジーでつくられた162枚の繊細な花びらがあしらわれている。これは、イリス・ヴァン・ヘルペン氏のクチュール・チームがグッドウッドまで足を運び、約300時間をかけて創り上げたもの。

また、光ファイバーを用いた995個の輝く「星」のうち、187個は手作業でアートワークの横に配置され、また後方から前方に向かって順次点灯して躍動感を演出する。このヘッドライナー全体だけでも、延べ700時間近い作業時間を費やした。

また「ウィービング・ウォーター」のテーマは、ファントムのフェイシアの全幅を占めるギャラリーのユニークなアートワークにも継続されている。

伝統的なオートクチュールの技巧と革新的なビジュアルを融合させたこの表情豊かな作品には、85枚の花びらがあしらわれている。これはグッドウッドの工房で、イリス・ヴァン・ヘルペン氏のチームによって、およそ60時間をかけて手作業で丁寧に仕上げられた。

そして、ピクニックテーブルとギャラリー真下の助手席側パネルに施されたデザインは、ボンネットの「ウィービング・ウォーター」のアートワークと同じモチーフを表現している。

このモチーフは、ガラス粒子の含有量が異なるペイントとラッカーを何度も塗り重ねることによって実現した。

まず、表面にガラス粒子を0.9%含む黒色のペイントを塗布し、その後、職人が光輝材を1.4%含むクリアコートを塗布して「ウィービング・ウォーター」のモチーフを浮かび上がらせるという、3週間以上にわたる非常に複雑な工程を経て完成した。

この作業を開始する前に、エクステリア・サーフェイス・センターのチームが4カ月かけて塗料の配合を完成させ、9回の試し塗りを経て、理想的なガラス粒子の割合が特定された。車全体では、ティースプーン1杯分にあたるガラス粒子が使用されている。

テキスタイルの探求が次なる章へ

ファントム・シントピアは、ビスポーク・コレクティブによるテキスタイルの探求を前進させた。ロールス・ロイスのヘリテージに敬意を表し、運転席には丈夫なレザー、後部座席にはラグジュアリーで心地よい織布が使われていた時代を思い起こさせるインテリアを採用している。

そのフロントシートは、光沢感が際立つマジック・グレーのレザーで仕上げられている。リアシートは専用に織られたシルク混の織布を採用し、夜の水面に映る光のパターンをイメージした独特の模様が施されている。

さらにシートには、高級家具によく使われるタフティング技法(布の裏側から刺繍を施す技法)に着想を得た「ウィービング・ウォーター」モチーフのキルティングが施されている。これにより、立体的な奥行きを表現しながら、継ぎ目のない滑らかな表面を実現している。

ロールス・ロイスのビスポーク担当ゼネラル・マネージャー、ジョナサン・シムズ氏は次のように述べている。

「4年間にわたる絶え間ない開発の結果、ファントム・シントピアは、当社の誇る優秀なビスポーク・コレクティブ・チームの技術、才能、素材への情熱、卓越性へのコミットメントを示す素晴らしい車となりました。お客様のビジョンに命を吹き込むために、当社のエンジニアと職人たちは自らの限界を押し広げ、完璧さを追い求めて既存の可能性の概念に挑戦しました。ファントム・シントピアは、私たちがこれまでに手がけた中で最も精巧な製作依頼でした。イリス・ヴァン・ヘルペンのアトリエの素晴らしいチームと共に取り組み、コラボレーションできたことは本当に得難い経験となりました」

香りで五感を刺激する没入体験

ファントム・シントピアは、その極めて革新的な製作アプローチに沿うように、ロールス・ロイスの車として初めてビスポークの香りを導入し、没入感の高いラグジュアリーな表現を生み出している。

この香りは、親しみを込めて「ビスポーク・コレクティブの鼻」と呼ばれるようになった熟練の調香師が、オーナーと密接に連携して開発したもの。これはほのかな香りで、車に使われている素材から生まれる他の香りを完璧に引き立て、いつまでも記憶に残るようにデザインされている。

ビスポークのフレグランスのエキスパートは、数多くの組み合わせを試行し、完璧なブレンドにたどり着いた。

究極のパーソナライゼーションを徹底的に追求するこのプロジェクトの一環として、香りの核として使用されるシダーウッドは、オーナーのルーツである土地から特別に調達された。

香りのベースは、超臨界流体抽出技術によって得られたパウダリーノート(柔らかな香り)に、レザーの微かな香りを加えたもので、最後にパタゴニア産のローズとマイルドなレモンがブレンドされている。

ヘッドレストには、専用に開発されたフレグランスを放出する機構が内蔵されている。この特許技術は、もともと医薬品の分野で使用されていた革新的なマテリアルを取り入れたもので、適切な微量の香りを放出し、洗練された感覚を長く持続させることができる。

開発には2年以上の歳月を要し、どのような環境下でも香りの特徴を維持できるように、高温と低温の環境下での厳しいテストを行なった。

ラグジュアリーの最高峰とオートクチュールの融合

真のオートクチュール体験を実現するべく、イリス・ヴァン・ヘルペン氏が、この革新的なビスポークの製作を依頼したオーナーのために特別に世界で一つの洋服をデザイン。このドレスの彫刻的なデザインは、ファントム・シントピアのスターライト・ヘッドライナーで探求されたウィービング・ウォーターのテーマを反映し、「リキッド・メタル」織布と、レーザーカットとハンドステッチでうねる波のような模様が表現されたグラスオーガンジーの花びらがエレガントに組み合わされている。

イリス・ヴァン・ヘルペン氏が新たに開発したオートクチュールの技巧によるこの繊細なドレスは、パターン開発、花びらの細工と貼り付け、刺繍、フィッティング、仕立てなど、完成まで約6カ月を見込んでいる。

ファントム・シントピアは、2023年5月にオーナーのプライベートコレクションに収められる予定となっている。この車はオーナーの依頼により製作された1台限りのビスポークであり、ロールス・ロイスは、再び同じ車が作られることはないと約束している。

関連情報:https://www.rolls-roycemotorcars.com/

構成/土屋嘉久

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