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どんどん脳が活性化する!?「やりたいことリスト」で情熱に火をつける方法

2023.03.29

ハーバードの研究員たちは、困難なミッションを達成するため、まだ、発見されていない「価値」に到達するために日々、研究を続けています。そこで働く研究員たちが重要視しているある習慣。それは、「1日5分好奇心を刺激し、思考の固定化を避ける」「どんな時でも、新たな発見を求める」「チームや同僚の助けを得て、日々前進しようとする」といったことです。

ハーバードでは、これらの習慣を、「なんとなく」重要視しているのをではありません。一言でいうなら、「脳が冴えた状態をキープする」ための習慣として大切にしているのです。脳が冴えた状態をキープできるとどんな時でも思考が止まらなくなります。ビジネスから日常のモヤモヤまであらゆることがスムーズに運ぶようになるのです。

本記事ではハーバード大学の医療機関に在籍し、多くのプロジェクトを通じて学んできた脳の使い方を紹介する川﨑康彦氏の著書「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」からビジネスパーソンが仕事に使える「脳が冴える33の習慣」を抜粋、再構成してお届けします!

怠惰な脳を放置すると成長の機会を逃してしまう

脳の使い方を進化させる方法があります。

それは「ワクワクを発見してすぐに取り組むこと」です。皆さんも子どもの頃、本当にやりたいことに没頭して、気がつけば長い時間がたっていたという経験があるでしょう。ワクワクすることは、本当に自分がやりたいことです。私も子どもの頃に、小説を読んでいたりゲームやパズルをしていたりすると、夢中になっていつの間にか辺りが暗くなっていたことがよくありました。

ワクワクして物事に取り組むと、脳は普段とは違う集中力やエネルギーといったパワーがみなぎります。ハーバードの研究員たちは、自分たちの専門分野についてワクワクすることにかけては、誰にも負けていませんでした。

実は、人間の脳は怠惰で、無意識のうちに安全で楽なほうを選ぶようになっています。これは日常生活にある危険を回避し、自分を守るためには必須です。しかし、脳の無意識の選択に任せていると、いつしか脳は成長を止めてしまいます。認知機能の低下を招くだけでなく、考え方が固定化してしまい、他者、さらに自分自身との孤立を生みます。そしていつしか、脳の成長を阻んで老化を促してしまいます。

この固定化した脳のパターンを壊すのが、自分の本当にやりたいことをやって、ワクワクに満ちた時間をすごすことです。ワクワクするとき、脳の神経細胞をつなぐシナプスには、いつもと違う情報が流れます。すると、パターン化したシナプスの働きが変わり、考え方の癖も変わっていきます。

頭で考えずに直感に頼る

ワクワクすることを探すときに大切なのは、それを直感で導き出すことです。「自分はこれが好きだ」「これをしている自分が好きだ」→「だからこんなふうになりたい」などと、頭で考えすぎてはいけません。そう考えているのは、いつもの思考パターンに支配された脳だからです。

ワクワクを見つける上では凝り固まった思考パターンが邪魔になるものの、いざワクワクが見つかれば、それを実現するための行動については「考えること」が必要になります。「どうすれば叶うのか」「どんな行動をとれば、1歩でも自分の理想に近づくことができるのか」と、考えましょう。

とはいえ、普段から直感に頼りすぎていると、ワクワクが見つかったときに何をしたらいいのか考えるのが難しくなるのではないか。そんな懸念も生まれるでしょう。

ところが、いったんワクワクが見つかれば、「ここに到達したい」という情熱に支えられ、直感的にさまざまな行動を起こしたくなるはずです。そういう意味でも、考えすぎによる直感力の低下を防ぐように心がけましょう。

「やりたいことリスト」で本当に望んでいることを見つける

自分が本当にやりたいと思っていることを見つけるには、「やりたいことリスト」を作ることが手助けになります。

「自分のやりたいことなんて、自分が一番わかっているよ!」なんて思うかもしれません。しかし、自分が心の底から望んでいることは、実は自分では気付けていないことも多いのです。

それはなぜなのか? 「やりたいことリスト」の作り方を紹介しながら、その理由も説明していきましょう。

やりたいことを100個挙げてみる

「やりたいことリスト」は、自分がやりたいと思うことを最低でも、100個出すのが基本です。100個というのはあくまで最低限の数で、すんなり100個出せる人は200個を目指してください。

ここでは、数多く出そうとすることが重要です。やり始めは見えない制限の下で書いていますが、だんだん「これもできそうだ」と大胆になれるのです。

リストを作る真の目的は、やりたいことの裏に隠れている「内なる情熱」「ワクワク」を発見することです。

一般的な人は、やりたいことを100個挙げろと言われると、途中で行き詰まってしまうはずです。でも、そこからが自分の内面と向き合う作業のスタートなのです。

シンプルに「あなたのやりたいことは?」と問われると、最初は社会的に価値のあることやそのときに流行しているものなど、外部的な評価に左右されたものが出てきてしまいがちです。

それは、自分が心の底からやりたいこと=ワクワクすること、ではないものです。

本当にやりたいことは、必ずワクワク=燃えるほどの情熱が根っこにあるはずです。

「自分が本当にやりたいことはなにか?」と自問自答することで、外からの評価ではなく、「ワクワクすること」という自分自身の基準でリストを挙げていけるようになります。

「できそうなこと」と「やりたいこと」は違う

「100個どころか、10個も思いつかない……」なんて人もいると思います。

それは、「やりたいこと」ではなく「できそうなこと」を挙げているからです。

自分がやりたいことを実践できている人は、そう多くはないはずです。ほとんどの人が、チャンスとして与えられたはずの人生に対しやるべきことをこなしてきた人生を送ってきたのではないでしょうか。

しかし、それは自分らしい人生と言えるのでしょうか? 人生に責任を持たずに、他者に評価される生き方を選択しているのではないでしょうか? 「やりたいことリスト」を100個挙げることは、そうした外から与えられた価値観を打破していくことが真の目的です。

10個程度しか挙げられないのは、ワクワクから生まれた発想ではなく、外面をよくしようと社会的目線で考えたり、そのときに流行していることしか目に入っていなかったりするためです。自分の気持ちから生まれるやりたいことに、恐れや不安を感じて、リストアップすることに制限がかかっているのです。自分の外側に目線を置くのではなく、内側にもっと目を向けていくのです。そして今まで恐れや不安、やらなければいけないことから選択や決断をしてきた人は気づいてください。今こそワクワクに注意を向け、行動を起こす時だと。

あるいは、初めから「できない」と諦めてしまっている可能性もありますね。それは、自己肯定感が関係しているかもしれません。

自己肯定感とは、本来「ありのままの自分を肯定する」感覚のことです。それは、他者と比較するのではなく、自分のあるがままを認めて尊重できる状態です。

自己肯定感が低い人は、「自分はできない人間だ」「自分には価値がない」と考えてしまいがちです。しかし、そうした非肯定感は過去の経験から形作られてきたものであり、将来どうしたいかには何の関係もありません。自分のやりたいことに対して、今から取り組めばいいのですから、制限をかけずに思ったままにリストを作っていくのが本来のやり方です。そういう私は、自己肯定感が最低レベルで、だからこそ、伸びしろがあると言い聞かせて、自分自身に思いやりを持ちながら発言したり行動したりしています。すると完璧とはほど遠い自分を、徐々に愛おしく感じるようになりそれを独自の強みとして活かしています。

無限にお金があったら何をしたいか

では、自分がワクワクできることを探すために、意識的に制限を外していきましょう。次のように、「○○がなかったら……」と仮定して、やりたいことを挙げてみます。

制限の種類

・時間の制限がないとしたら
・お金の制限がないとしたら
・家族からの制限がないとしたら
・肉体、健康の制限がないとしたら
・能力、才能、賢さ、IQの制限がないとしたら
・年齢、若さの制限がないとしたら
・過去の制限がない(過去に戻れる)としたら
・人脈の制限がないとしたら

例えば、時間もお金にも制限がないとしたら、と考えてみたときに、今までだったら近くの温泉に行きたいと答えていたのが、「じゃあ、世界中を旅行してみたい!」となるという感じです。外すべき制限は、紹介したものだけとは限りません。

・言葉の制限がないとしたら
・恐れ、不安、恥の概念をなくしてみたら
・余命1年と宣告されたら
・神様に何でも実現させてあげるよと言われたら
・明日、地球が滅亡するとしたら

というように、どんどんエスカレートしてもOKです。

リストアップしたものから本当にやりたいことが見える

100個(あるいはそれ以上)やりたいことが挙げられたら、そこからあなたが本当にワクワクできるものを見つけ出しましょう。

まずは、リストの中から、やりたいことの「ベスト10」を選びます。次に、「ベスト1」を選びます。そして、ベスト10、ベスト1を選んだ理由を、ひも解いてみましょう。

100 個ある中からベスト10を選んだのは、どんな基準でしょうか? 選ばれなかった90個と、選ばれた10個には、どのような違いがあったのでしょうか? さらに、ベスト1は、どうやって決めたのでしょうか?

その基準、決めた理由こそが、あなたがワクワクできるものを示唆しています。最後に、ベスト1に選んだやりたいことが、100% 実現した未来をイメージしてみてください。どんな感情が湧き上がってくるでしょうか?

リストアップの「制限」が自分を縛っている「制限」

リストアップするなかで外していった制限は、実は自分が潜在的に持っている制限でもあるのです。

ある制限を外して挙げることができた「やりたいこと」がたくさんあるほど、それはあなたを強く拘束している「縛り」です。「これがあるからやりたいことができない」という「思い込み」なのです。

例えば、「お金の制限がないとしたら」やりたい、ということがたくさんあれば、あなたを縛っているのは「お金」ということになります。

このように、やりたいことをリストアップする過程で、脳を自由に使うことを制限している固定観念に気付くことができます。

リストは毎年更新していきましょう。最初のうちは、やりたいことが変化していくので、1年ごとに更新していくといいでしょう。もし、本当のワクワクに出会えたら、変化はしだいに穏やかになっていき、方向性が一貫していきます。ワクワクが定まったら、あなたのやりたいことは永遠にとどまることはありません。どんどんアップグレードされ、大胆なやりたいことが見つかっていくでしょう。

また、リストアップするときに外さなければならない制限が減っていけば、おそらく、脳の中でのその種に関する制限の縛りがだんだんと取れてきている結果だと思います。

参考として、私の「やりたいことリストのトップ1」を紹介しましょう。

「世界を旅しながら感動を伝える」

仲間と旅しながら、そこで起こった奇跡と感動体験から得たメッセージを、多くの人に伝えて、勇気と元気を与え続けたいからです。

私は、リストアップすること自体が楽しいので、毎年更新しています。

ちなみに、ハーバードの同僚たちは、「できない/やめる」理由よりも、常に「できるように整える/行動する」道を探していました。

自分の情熱に沿って人生を歩んでいて、制限にとらわれずに行動できる人の集まりでした。そして、たとえ失敗をしても、それを歓迎して受け入れていました。

☆ ☆ ☆

いかがでしょうか? ビジネスも自分の成長も、プライベートなこともすべての「源」は脳です。脳の活用の仕方をさらに知りたい方はぜひ、「ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣」で紹介されている脳が冴える33の習慣を実践して自分らしい人生を発見してみてください。

ハーバードの研究員が教える脳が冴える33の習慣
著者/川﨑康彦
発行/株式会社アスコム
https://www.ascom-inc.jp/books/detail/978-4-7762-1270-6.html

川﨑康彦
医学博士。脳科学者。元ハーバード大学医学大学院研究員(2003~2008年)。専門は神経生理学。佐賀大学医学部大学院神経生理学博士課程卒業。中国医科大学(旧満州医科大学)医学部卒業。中国では、東洋医学と西洋医学の両方を学ぶ。その後、これまでの研究成果を買われ、ハーバード大学医学部ブリガム・アンド・ウィメンズ病院麻酔科の研究員として招かれる。在籍中に、論文がネイチャー関連誌にも掲載される。日本に帰国後は、医学博士、理学療法士、カウンセラーとして運動、睡眠、痛みなどに対し、多方面からの知識でアプローチしている。現在は、チャレンジ、感動、旅を通して「多様な脳の共存、共感、共鳴を通して個々の意識と集合意識の成長」をテーマに研究活動を展開し、それらを通して社会に貢献していくコミュニティIBTA(Impact your Brain and Tuning them All)実現のための活動のほか、脳の研究とハーバードでの経験から得た、固定概念を覆して生き方を変えるためのメソッドをオンラインサロンで伝えている。

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