道路を走行していると、落下物を見つけたり、穴が空いていたり、泥や土砂などで汚れていたりする場面に遭遇することがあります。そんな場合は、道路緊急ダイヤル「#9910」に連絡しましょう。今回は、道路緊急ダイヤルとは何なのか、どのような時に使うのかなどを紹介します。
道路緊急ダイヤル「#9910」とは?
※筆者撮影
道路緊急ダイヤル「#9910」は、道路の異状を発見した時に連絡する番号です。道路緊急ダイヤルは、全国共通の番号となっており、24時間受付・無料で利用できます。
高速道路での落下物や逆走車を発見した時に使うだけでなく、一般道路のガードレールや標識の破損を見つけた時にも道路緊急ダイヤルに連絡しましょう。
どんな時に使うのか?
道路緊急ダイヤルに連絡すべき道路の異状は次のとおりです。
・標識やガードレール等の損傷
・道路の落下物
・路面の穴ぼこや段差
・落石や倒木など
・油や土砂などによる汚れ
・逆走車を見つけた時
・高速道路に人や自転車などが立ち入っている時
・動物の死骸をみつけた時
など
このように、走行に影響がある道路の異状がある時に道路緊急ダイヤルを利用します。
電話した時のガイダンスは?
道路緊急ダイヤル「#9910」に通報すると、どのような流れアナウンスになるのでしょうか。国土交通省関東地方整備局によると、次のような流れになると公開されています。
1.道路緊急ダイヤル「#9910」に通報
2.音声ガイダンスにしたがって「首都高速道路」「その他高速道路」「それ以外の道路」の番号を選択
3.担当機関へ繋がる
音声ガイダンスにしたがって選択する番号は道路によって異なります。そのため、通報した時は、音声ガイダンスをしっかり聞いて番号を選んでください。
「#9910」に似ている番号の「#9110」とは?
道路緊急ダイヤル「#9910」に似た番号に、警察相談ダイヤル「#9110」があります。「#9」の後が「910」が道路緊急ダイヤル、「110」が警察相談ダイヤルとなるため、通報する時に間違えないよう注意しましょう。
この警察相談ダイヤル「#9110」は、生活の安全に関わる悩みごとや困りごとなど、相談を総合的に受け付けている番号です。
110番との違いは?
緊急通報の「110番」は事件や事故の時に通報する番号で、警察官にすぐ現場へ駆けつけてほしい時に通報します。
例えば、交通事故、ひったくり、特殊詐欺、ストーカー、強盗など、緊急性が高い時は、すぐに110番通報してください。
110番通報をすると、以下のようなことを質問されます。
・何があったか
・通報の何分前のことか
・場所 住所や目標となる店舗や建物、階数など
・被害や目撃の状況、けが人の有無
・犯人について:性別、人数、年齢、服装や逃走方向など
また、110番通報をした時に悩みやすいのが事件や事故が発生した場所の伝え方です。より正確な場所を伝えるために次のことを覚えておきましょう。
・電柱の住所表示/建物の住所表示
・交差点の名前
・店舗や建物の名前
・自動販売機の住所表示
・標識に書かれている「管理番号」
・信号機が取り付けられている支柱の箱に書かれている「管理番号」
これらの情報によって、場所を正確に伝えることができ、警察官が迷わず現場に到着することができます。
まとめ
※筆者撮影
道路には、落下物が落ちていたり、穴があいていたりと、様々なトラブルがあります。また、高速道路においては、逆走車に出くわしたり、人や自転車が立ち入っていたりするケースもあります。このような道路のトラブルは交通事故の原因にもなる危険です。
そのため、道路の異状を見つけた時は、道路緊急ダイヤル「#9910」に通報することを覚えておきましょう。
また、交通事故を起こしてしまった時は、迷わず「110番」通報をすると同時に、負傷者がいる時には「119番」通報をしてください。
生活環境が変化する季節や長期休暇などのシーズンは、道路を使って移動することも増えます。いざという時のためにも、緊急通報の番号を覚えておきましょう。
取材・文/齊藤優太