米FDAがインフルエンザと新型コロナの自宅用検査キットに緊急使用許可
米食品医薬品局(FDA)は2月24日、自宅でA型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルス、および新型コロナウイルスの検査をするための初めてのOTC医薬品Lucira COVID-19 & Flu Home Test(以下、Lucira)に対して緊急使用許可(EUA)を付与したことを発表した。
上気道感染症の症状がある人は、同製品の鼻腔用綿棒を使って検体を採取し、それを試験液に入れてかき回して放置する。すると、30分足らずで新型コロナウイルス、A型インフルエンザウイルス、またはB型インフルエンザウイルスの陽性/陰性が判明する。
この検査キットは処方箋がなくても購入可能であり、14歳以上なら誰でも、また2歳以上の小児でも親が検査を行うことで、使用できる。
FDAによると、Luciraは、A型インフルエンザウイルス陰性検体の99.3%を陰性、陽性検体の90.1%を陽性と正しく判定。また、新型コロナウイルス陰性検体を100%の精度で陰性と判定し、陽性検体の88.3%を正しく陽性と判定したとしている。
B型インフルエンザウイルスに関しては、陰性検体の99.9%を陰性と正しく判定したが、陽性検体は研究実施当時には十分に入手できなかったため、非臨床検体で正しく陽性と判定できることが確認されたという。
このためEUAでは、引き続きリアルワールドで検体を集め、LuciraのB型インフルエンザウイルス検出能を検証することが求められている。
ただし、どの迅速診断検査にも偽陽性と偽陰性はつきものだ。FDAは、検査結果が陽性だった場合には、その結果を医師と共有し、また予防措置を講じてウイルスの拡散を防ぎ、医師にフォローアップケアを求める必要があると述べている。
さらに、新型コロナウイルスおよびB型インフルエンザウイルス陰性の結果であっても、必要性に応じて、実験室で実施される承認済みの分子検査で陰性判定を確認すべきだとしている。
FDA医療機器・放射線保健センター(CDRH)のJeff Shuren氏は、「今回の承認は、自宅で実施から判定までが可能な診断検査への消費者のアクセスを拡大する上で重要なマイルストーンとなるものだ。FDAは検査開発を強力に支援している。われわれは、自宅で実施可能な感染症の検査へのアクセスをさらに拡大することで、できる限り公衆衛生のニーズに応えていきたいと考えている。われわれは今後も、検査開発者と協力して、より正確で信頼性の高い検査を、それを必要とする米国人に提供するという共通の目標に向かって邁進していく所存だ」と述べている。(HealthDay News 2023年2月27日)
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構成/DIME編集部
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