大食い編集部員のもとに届いた「新型MAGIC GRILL」
DIME編集部員・チバのTwitterアカウントに、ある日突然ダイレクトメッセージが届いた。送り主は『abien MAGIC GRILL』の広報担当者だという。
「編集部員の方に、最新型の『abien MAGIC GRILL』をお送りするので、使ってみてください!」
このメッセージがチバの元に届いたのには理由がある。
2021年の『DIMEトレンド大賞』にて、『abien Magic GRILL』は「家電部門賞」を受賞していた(当時の記事はこちら)。そこから更にパワーアップし新モデルとなって発売したということで、編集部にその実力を試してもらいたいのだという。
では誰に送るか。担当者が『DIME』の本誌をめくっていたところ、誌面上で食べてばかりいるチバの姿が目に止まった(食べている写真はないが、レビューしている記事はこちら)。こうしてチバに白羽の矢が立ったわけだ。
美味しく肉が焼けるのなら――そう思ったチバは、『abien MAGIC GRILL』が編集部に届くやいなや、さっそく自宅に持ち帰り、焼き肉を試した。
「絶対に焦げ付く肉」VS「焦げつきにくいホットプレート」
「今日は、おウチで焼き肉だ!」
妻と娘2人(3歳、0歳)の4人家族のチバは、土曜の朝に自宅でそう叫んだ。妻は「じゃあ、お肉買ってくるね!」とすぐさま外へ飛び出した。ツーカーの仲である。0歳の娘もばぶばぶと喜んでいる(ように見える)。
そうして妻が買ってきた肉がこちら。
まず登場したのは、タレがついている味付きの牛ロース肉(写真奥)と、ついていない牛タン(手前)。この両者を焼き比べることで、『abien MAGIC GRILL』の性能を図りたいのだと、妻はいう。
「タレがついてても煙が出なければ、高性能だっていえるよね」
そう語る彼女は、私よりもDIMEの編集者に向いているかもしれない。
肉を焼くべく、ホットプレートを”組み立てる”。そう、このプレートは組み立てが必要なのだ。「プレート部」と「脚」は独立したパーツになっており、それらを接続する。
脚の部分に電源アダプターや火力調節ダイヤルといった電気回路的なものが集約されている。
着脱が面倒に感じるが、使用後にプレート部を丸洗いするためにはこうして分離する必要があるのだろう(プレート部は防水対応)。
早速接続し、火力を「Hi」にして……と、ちょっと待った。「DIMEトレンド大賞」で紹介した『abien MAGIC GRILL』の前モデルとの違いがここにある。
前モデルでは「弱(約180〜200℃)」と「強(約250℃)」の2つの火力しか選択できなかったが、今回モデルから「WARM(約100℃)」、「LOW(約150℃)」、「MID(約190℃)」、「HI:約250℃」の4段階で調節できるようになったのだ。
実は前回モデルも使ったことがあるチバ。前回は保温に適した火力がなかったので、肉を焼いては食べ、焼いては食べを繰り返さざるをえなかった。だが、今回はある程度の量を焼いた後に「WARM(約100℃)」設定にしておくことで、慌てて肉を掻き込む必要がなくなったわけだ。
電源に接続していないときの「HI」や「LOW」などの文字は見えにくいが、電源に接続すると光るので見えやすくなる。
本体サイズが「幅400×奥300×高83mm」から「幅405×奥305×高79mm」に変更されたなど細かな違いはある。が、最も大きな、そして実用面での変更点はこの火力調節機能だろう。
さて、早速牛タンから焼いてみると……おお! 確かに煙が出ない!
肉に軽く火が通り、水分が少し出てくると「水蒸気」は出てくるものの、脂が気化したようなモクモクとした「煙」はほぼ見られない。
「へえ、牛脂をひかなくてもくっつかないんだね」
妻がそう言う。確かに、チバがうっかり牛脂を敷き忘れたにもかかわらず、くっつく様子はまったくない。これなら少しでも摂取カロリーをへらせるかもしれない。
脂を敷かないで焼いた野菜は、素材の旨味を存分に感じられた。
次は味付き肉。タレに火が通れば、さすがにこびりつくはず……と思いきや、こちらも焦げ付くことなく、簡単にひっくり返すことができた。どうやら、独自のコーティング技術により、一般的なフッ素やセラミックのコーティングに比べ、洗浄後の油汚れも残りにくいのだという。実際、油汚れやタレの焦げつきは、焼き肉の最中でもペーパーやふきんでサッと拭き取れた。
「フタが別売!? じゃあ蒸せないじゃん!」
無事、焦げ付くこともなく美味しく焼き肉を堪能したチバ家。ライスをおかわりし、腹具合も満杯に差し迫ってきた頃のこと。
「ねえ、こんなのも焼いてみようよ」
そういって妻が取り出したのがコチラ。ハンバーーーーーグ!!
焼き肉終盤に出てきた、主役級の肉。
どうしてこの終盤に出してきたのかは謎だが、せっかく妻が買ってきてくれたハンバーグ。美味しく焼かずにはいられない。火力を「LOW(約150℃)」にして、プレート上に2つ乗せる。
焼き始めて数分たって妻が気づいた。「あれ、フタは?」
たしかに、『abien MAGIC GRILL』の箱の中にはフタは入っていなかった。調べてみると、どうやらフタ(『abien FOOD COVOR』)は別売らしい。Mサイズで3480円、Sサイズで2980円……。
「フタがないなら、とことん弱火で火を入れるしかないね……」
そう呟いたチバは、じっくりと約20分近くかけて、ハンバーグに火を入れたのだった。表面はコゲ、中は少し赤みが残った(今思えば軽くレンジでチンしてから焼けばよかった)。
フタくらい買えよ、と賢明な読者は思うかも知れない。だが、読者諸兄にこの”ハンバーグの悲劇”を繰り返してほしくない思いから、ここで敢えて警鐘を鳴らしておきたい。
警鐘ついでにもうひとつ。調節ダイヤルの位置が「あつあつプレートの下」にあるので、火力調節の際にやけどしかねないという点だ。ぜひ次モデルが発売されるなら、何かしらの改良を施してほしい点である。
せり出したプレート部を”ひさし”のようにして、その影に隠れるように火力調節ダイヤルがある。
とはいえ、食事が終わってプレートを洗う瞬間は”ノーストレス”だったことを踏まえると、『abien MAGIC GRILL』はやっぱり画期的商品だと言わざるをえない。スポンジに軽く洗剤をつけてこすれば汚れは落ちるし、フレームがないプレート部はフキンでの拭き取りも簡単。さらには分解して収納できるので、保管スペースはかなり少なくてすむ。
プレート部がむき出しのため、子供が幼いチバ家では使用頻度は高くないかもしれない。だが、
「子供たちが大きくなったら、このプレートでたくさん焼き肉したいね」
と妻が言った。
私は、”良い家電”の条件は「家族みんなが気にいるモノであること」だと思っている。
『abien MAGIC GRILL』は他にはないおしゃれなデザインで気分が上がるし、片付けがラクなうえメンテナンスの手間が少ないからこそ、たとえ仕事で疲れていても「今日は、おウチで焼き肉だ!」と言いやすい。
「おウチで焼き肉だ!」なんて普段は言わない夫だから、妻は喜んで肉の買い出しに行ってくれたのかもしれない。次は娘と、ホットケーキを焼いてみよう――そう思わせてくれる『abien MAGIC GRILL』は、良い家電の条件を満たしている気がした。
文/千葉康永(DIME編集室)
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