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検索エンジン、ロボティクス、コード生成、新たな可能性を切り拓く「大規模言語モデル」の正体

2023.02.24

大規模言語モデル (LLM) は、膨大なデータセットから得た知識に基づいて、テキストやその他のコンテンツを認識、要約、翻訳、予測、生成できるディープラーニング アルゴリズムだ。

大規模言語モデルは、Transformer モデルの最も成功した応用例の1つである。それはAIに人間の言語を教えるためだけでなく、タンパク質の研究やソフトウェア コードの生成など、さまざまな場面で活用されている。

NVIDIAは、同社のブログサイトにて大規模言語モデルについての最新事情について解説した記事を公開したので、詳しい内容をお伝えしよう。

大規模言語モデルの用途

コードはコンピューターの言語であり、タンパク質や分子の配列は生物学の言語でもあるように、言語は人間同士のコミュニケーション以外の場面でも使われている。

大規模言語モデルは、このような意味での言語や、異なる種類のコミュニケーションが必要とされるシナリオにも応用できる。

これらのモデルは、産業や企業の枠を超えてAIの活用範囲を広げ、世界が抱える難題に対する複雑な解決策を導くのに貢献できるため、研究や創造性、生産性に新たな波をもたらすと期待されているのだ。

例えば、大規模言語モデルを使用するAIシステムは、分子やタンパク質の構造のデータベースから学習し、その知識を利用して、科学者が画期的なワクチンや治療法を開発するのに役立つ現実的な化学化合物を提示することができる。

大規模言語モデルは、新しい検索エンジン、個別指導用チャットボット、歌や詩、物語、マーケティング資料などの作成ツールなどにも役立っている。

実際に使われはじめている大規模言語モデルの主な用途

大規模言語モデルは、検索エンジン、自然言語処理、ヘルスケア、ロボティクス、コード生成などの分野で新たな可能性を切り開いている。

人気の AI チャットボット「ChatGPT」は、大規模言語モデルの 1 つの応用例で、無数の自然言語処理タスクに利用することが可能だ。

LLM の用途はほぼ無限で、以下のような事例が挙げられる。

・小売業者やその他のサービス プロバイダは、大規模言語モデルを利用することで、動的なチャットボットや AI アシスタントなどを通じて、より優れた顧客体験を提供できる。

・検索エンジンは、大規模言語モデルを使用して、より直接的で人間に近いレスポンスを提供できる。

・ライフ サイエンス分野の研究者は、大規模言語モデルを学習させて、タンパク質、分子、DNA、RNA についての理解を深めることができるようになった。

・開発者は、大規模言語モデルを用いてソフトウェアを開発したり、ロボットに物理的なタスクを教えたりすることができる。

・マーケティング担当者は、大規模言語モデルを学習させて、顧客のフィードバックや要望をクラスタに整理したり、製品説明をもとに製品をカテゴリ別に分類したりできるようになる。

・ファイナンシャル アドバイザーは、大規模言語モデルを用いて、決算報告の要約や重要な会議の議事録を作成できる。また、クレジットカード会社は、消費者保護を目的とした異常検知や不正行為の分析に LLM を活用することも可能。

・法務チームは、大規模言語モデルを使用して、用語の法的な言い換えや法律文書作成が可能になる。

一方、これらの巨大なモデルを実際の運用環境で効率的に実行するには、リソースが多くかかり、また専門知識が求められるなどの課題があるため、多くの企業が NVIDIA Triton Inference Server を利用している。

NVIDIA Triton Inference Server は、モデルの展開を標準化し、高速で拡張性の高い AI を実運用環境で実現するソフトウェアだ。

大規模言語モデルの仕組み

大規模言語モデル(LLM)は、膨大な量のデータから学習する。その名前が示すように、LLMに重要なのは、学習させるデータセットの大きさだが、「大規模」の定義は、AI とともに拡大している。

現在では通常、大規模言語モデルは、長期間にわたってインターネット上に書き込まれたほぼすべてのものを含むほど大規模なデータセットを用いてトレーニングされる。

このような大量のテキストは、「教師なし学習」を使って AI アルゴリズムに送り込まれる。教師なし学習とは、モデルに対して何をすべきかという明確な指示がないままデータセットが与えられること。

この方法により、大規模言語モデルは、単語だけでなく、単語間の関係やその背後にある概念も学習していく。例えば、「bark」という単語が持つ 2 種類の意味 (樹皮、もしくは犬等の吠え声) を文脈から区別できるようになる。

ある言語を習得した人が、文や段落の中で次に何が出てくるかを推測できるように、または自ら新しい単語や概念さえも生み出すように、大規模言語モデルはその知識を応用して、コンテンツを予測し、生成できるのだ。

また、大規模言語モデルは、ファイン チューニングやプロンプト チューニングといった手法により、特定のユースケースに合わせてカスタマイズすることも可能。これは、モデルに小さなデータを与えて集中的に学習させ、特定の用途に対応させるというプロセスである。

シーケンスを並列処理する際の計算効率の高さにより、Transformer モデル アーキテクチャは、最大規模かつ最も強力な LLM を支える基本的な要素になっている。

大規模言語モデルの課題

大規模言語モデルの拡張や保守には困難が伴い、コストもかかる。基礎となる大規模言語モデルの構築には、数か月に及ぶ学習期間と数百万ドルの費用が必要になることも少なくない。

また、大規模言語モデルは膨大な量の学習データを必要とするが、開発者や企業にとって、十分な量のデータセットを入手することは困難だ。

大規模言語モデルは、その規模ゆえに、展開にはディープラーニング、Transformer モデル、分散ソフトウェアやハードウェアへの深い理解など、技術的な専門知識が必要となる。

NVIDIAは、大規模言語モデルへのアクセスを広げ、消費者やあらゆる規模の企業がその恩恵を享受できるよう、技術分野の多くのリーダーが、開発の推進とリソースの構築に取り組んでいくとのこと。

関連情報:https://www.nvidia.com/ja-jp/deep-learning-ai/solutions/large-language-models/

構成/Ara

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