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第2次森保ジャパンが始動!長友佑都、吉田麻也の後継者は誰になるのか?

2023.02.21

長友のような発信力のある選手は減りつつある

 チーム内外を盛り上げられる「ポスト長友」についても、やや人材難と言われる。長友らが若手だった頃は本田圭佑、槙野智章(解説者)、李忠成(アルビレックス新潟シンガポール)ら明るく発信力のある選手が何人もいて、盛り上げ役には事欠かなかったが、その後10年間で自身の意見や考えを堂々と人前で口にする選手が減っていった印象だ。

 背景として考えられる要因の1つがSNSの普及だろう。選手が言葉を発するたびに賛否両論が起こり、時には炎上するケースも出てきた。そうなると本業であるピッチ上のパフォーマンスに影響しかねない。それを危惧した選手自身やクラブ・マネージメント会社の関係者が発信にブレーキをかけることも増え、「批判はガソリン」と言い切れる長友のような豪快なタイプが少なくなったとも言える。

 ただ、W杯のような異常な注目度のトーナメントを乗り切ろうと思うなら、長友のように金髪・赤髪をヘアスタイルを変え、ブラボーを流行語にしてしまうほどの強靭なメンタリティがなければ難しい。

 若い世代でそういったポテンシャルがありそうなのは、やはり堂安かもしれない。彼は「今、プレミアリーグで大活躍している薫(三笘=ブライトン)には心から感謝しています。自分も刺激をもらっています」というようなストレートな発言が目立つだけに、そのスタンスを続けて、ポスト長友になってくれれば有難い。

 スペインで長く暮らした久保建英(レアル・ソシエダ)も日本人離れしたマインドを持っている人物だけに、もっと弾けてほしいところ。もちろん彼が長友のように髪色を変えるようなアクションを起こすとは考えにくいが、もっと周りを湧かせる言動を取ることはできるはず。肝心なクロアチア戦をインフルエンザで欠場せざるを得なかった分、これまでとは違った形での代表への貢献をぜひ見せてほしいものである。

ドイツで一世を風靡する上月。明るく社交的な彼には盛り上げ役の期待も(筆者撮影)

優れた人材の後継者探しはどの組織においても難題

 相手の年齢に関係なく物おじせず喋れる菅原由勢(AZ)、上月壮一郎(シャルケ)、チェイス・アンリ(シュツットガルト)などのA代表予備軍も興味深いところ。彼らがいつ第2次森保ジャパンに招集されるか全く分からないが、海外で堂々と外国人と渡り合えるメンタリティは心強いし、偉大な先人・長友に通じるところがある。そういった20歳前後のフレッシュな人材が新たな活力と斬新な雰囲気をもたらし、長友が担っていたような役割を引き継いでくれれば理想的だ。

 どの組織でも偉大な人材から若い世代へのバトンタッチは難しい。ただ、それをやってのけない限り、強固な基盤は維持できない。まずは森保監督のお手並みを拝見したいものである。

取材・文/元川悦子
長野県松本深志高等学校、千葉大学法経学部卒業後、日本海事新聞を経て1994年からフリー・ライターとなる。日本代表に関しては特に精力的な取材を行っており、アウェー戦も全て現地取材している。ワールドカップは1994年アメリカ大会から2014年ブラジル大会まで6大会連続で現地へ赴いている。著作は『U−22フィリップトルシエとプラチナエイジの419日』(小学館)、『蹴音』(主婦の友)『僕らがサッカーボーイズだった頃2 プロサッカー選手のジュニア時代」(カンゼン)『勝利の街に響け凱歌 松本山雅という奇跡のクラブ』(汐文社)ほか多数。

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