バスクリンつくば研究所は、東京都市大学人間科学部 学部長 早坂信哉教授のグループと共同研究を実施。
0〜5歳の子を持つ人(保護者)を対象に入浴習慣と風邪やインフルエンザの発症に関する調査を行ったところ、浴槽入浴の回数が多いと風邪やインフルエンザの罹患が少ない可能性があることがわかったという。
今回の研究成果は、第33回日本疫学会学術総会(2023年2月1日~3日・浜松開催)で報告された。
研究結果の概要
子どもの浴槽入浴頻度が週6回以上の群は、週5回以下の群と比べて、風邪の罹患率はやや高いがほぼ同等で、インフルエンザに罹患する割合が低い傾向にあった。
一方、保護者の浴槽入浴頻度が週6回以上の群は、週5回以下の群と比べて、風邪の罹患率が低かった。
研究実施の背景
入浴と風邪の発症の関連については、基礎研究で入浴が温熱作用によって一部のリンパ球の活性化など免疫機能への好影響を示唆する結果はあるものの、疫学調査報告は多くなく、特に子どもに対する調査は少ないのが現状だという。
そこで同社では、「東京都市大学と共同で、0〜5歳の子ならびにその保護者を対象に、入浴習慣と風邪・インフルエンザの罹患との関係を明らかにすることを目的とした調査を行ないました」と説明している。
そして「本調査の結果から、浴槽入浴の回数が多いと風邪やインフルエンザの罹患が少ない傾向にあり、過去の基礎研究と矛盾していない可能性が示されました」とまとめている。
研究方法
関連情報
https://www.bathclin.co.jp/
構成/清水眞希