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企業の収益成長率が6倍に向上!?アプリケーションの相互運用性を高める3つの取り組み

2023.02.13

アクセンチュアはこのほど、「Value Untangled: Accelerating radical growth through interoperability(解き放たれる価値:相互運用性が抜本的な成長をもたらす)」と題した調査レポートを公開した。

その中で、アプリケーション間にて円滑にデータなどがやり取りされる「相互運用性」が高い企業は、不確実性に対処しうる高い俊敏性を有し、優れた財務業績を達成していると明らかにした。

アプリケーションの相互運用性を高めると企業の収益成長率は6倍に向上

アクセンチュアは、最新調査レポート「Value Untangled: Accelerating radical growth through interoperability(解き放たれる価値:相互運用性が抜本的な成長をもたらす)」の作成にあたり、日本を含む23カ国19業界の経営幹部4,000名超を対象に調査を行った。

その結果、調査対象となった企業の49%が、新たなテクノロジーの導入によってこれまで以上に迅速に事業変革が進んだほか、40%が複数の事業領域にわたって同時に変革を推進できたことがわかった。

こうした企業は、自社のコアプロセスや機能を管理するエンタープライズアプリケーションに対して高い相互運用性を具備させることにより、全社的な変革に必要となる俊敏性を実現している。企業は、相互運用性の高いアプリケーションを通じてデータの共有、透明性の向上、従業員同士のさらなる連携を図ることで、より迅速に事業転換を進め、新たなビジネス機会を創出することが可能になる。

アクセンチュアのエンタープライズ&インダストリーテクノロジー部門を統括するシニア・マネジング・ディレクターのエマ・マクギガン(Emma McGuigan)氏は、次のように述べている。

「相互運用性は従来からある概念ですが、これをコスト効率の高い方法で実現できるテクノロジーが普及したことで、ようやく多くの企業がその恩恵を得られるようになりました。企業が、変革の所要期間を数年から数カ月、あるいは数日に短縮するためには、すべてにおいて統合を図り、相互運用性を確保する必要があります。

今回の調査では、3社のうち1社が全社規模の俊敏性を獲得することを優先事項として挙げており、相互運用性を活用して企業全体の改革を促すことで、競合他社を上回る収益成長率や生産効率、レジリエンスを獲得していることが明らかになっています」

低い企業に収益成長率が上回るだけでなく、価値創出を支える領域でも優位に

相互運用性の高い企業は、低い企業に比べて収益成長率が上回るだけでなく、価値創出を支えるさまざまな領域でも優位性を示した。例えば、サプライチェーンやオペレーションの改善度合い(特定の指標を達成した割合)においては12ポイント、顧客体験の再創造の度合いは16ポイント、それぞれ高い結果を示した。

このほか、従業員の生産性向上は12ポイント、サステナビリティに資する事業が成功する可能性は4ポイント、全社的な変革を継続できる可能性は11ポイント、それぞれ高い結果となった。

今回の調査によると、相互運用性の高い企業は、アプリケーションに対するIT関連予算をわずか2~4%増やすだけで、収益成長率の向上を実現している。同時に、既存のITスタック内で同等あるいはそれ以上の多様なアプリケーションを運用していることもわかっている。

現在、多くの企業では500を超えるアプリケーションを運用している。82%の企業は「今後アプリケーションの追加を予定している」と回答しており、相互運用性を高める取り組みが重要性を増しつつある。

また、66%は「アプリケーションの数とそれに伴う技術的な複雑さが相互運用性を確保する上での障壁になっている」と回答している。こうした中、優れた成果を収めている企業は、高い相互運用性を確保することをビジネス戦略とテクノロジー戦略の中心に据えている。

本レポートでは、企業が相互運用性を高めるために必要な3つの取り組みを提言している。

1.クラウドの活用

相互運用性の基本要素となるクラウドは、すでに幅広く普及している。相互運用性の向上に成功している企業は、まず既存アプリケーションをクラウドに移行し、クラウドベースの新たなエンタープライズアプリケーションに投資している。

ここで重要になるのが、複数のアプリケーションにおけるデータや体験内容をクラウド上で一貫して管理し、組織全体が単一の指標に基づいて運用できるように構築することだ。

今回の調査では、相互運用性が高い、もしくは中程度の企業のうち約72%が、パブリッククラウドを使用して自社のデータやワークロードの30%をクラウドに移行済みであることがわかった。一方で、相互運用性が低いもしくは無い企業では、パブリッククラウドを使用している割合が60%にとどまっている。

2.コンポーザブルテクノロジーの導入

コンポーザブルテクノロジーとは、変化するビジネスニーズに合わせてコンポーネントの組み換えや再構築を迅速かつ反復的に行うことができるソリューションを指す。

企業は、コンポーザブルテクノロジーを導入することで、組織の根幹に柔軟性を備えることができ、創造的破壊に対してより迅速かつ安価に効果的な変革を推進することが可能になる。

このためには、システムが他のリソースに依存せず静的に機能するテクノロジーアーキテクチャから、組み替え可能なコンポーネントで構成されるアーキテクチャに移行させる必要がある。

移行にあたっては、既存のアプリケーションを機能単位のコンポーネントに分割し、相互運用が可能なソリューションに順次置き換えてプラグアンドプレイ(自動的に必要な設定を行うこと)を実施することで、滞りなく新しいソリューションを導入できる。

3.共通の目標に向けたコラボレーションの促進

相互運用性の高いアプリケーションの導入は成功要因のひとつに過ぎない。重要なことは、相互運用が可能な環境のもとで、組織や従業員が共通の目標に向かって垣根なく緊密にコラボレーションすることだ。

企業は、リアルタイムデータ、アナリティクス、AI(人工知能)などを組み込んで新たな働き方を促進することで、さらなるビジネス成果の創出に向けて、テクノロジーの価値を解き放ち、従業員の能力向上を図ることができる。こうしたコラボレーションの文化は、トップダウンで形成されるものだ。

今回の調査では、27%の経営幹部が「相互運用性が低いもしくは無いことによって起きる最大の課題は、部門間のコラボレーションの欠如である」と回答している。コラボレーションを促進するためには、経営幹部が主導して、相互運用性の高い新たなアプリケーションに関するさまざまなユースケースを作成し、部門の垣根を超えて従業員が一丸となって課題解決に取り組むことが重要となる。

出典元:アクセンチュア株式会社

構成/こじへい

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