日本国内の家族の在り方の変化や人口動態の変化を受けて、人とペットの関係性がより近しいものになってきている。
また、ペットの老後について備えを始める動きが出てきており、医療や保険・葬儀についてもペットを人と同じく捉えたサービスが拡充していくことが予想される。
そこで冠婚葬祭事業やペット葬儀事業等に取り組むサンセルモは、ペットの飼育経験がある全国の20歳~69歳、男女391名を対象に「ペットの家族化に関する意識調査」を実施」先日、結果を発表した。
ペットは家族(ヒト)と同等の存在で飼育をするにあたり「人と同じように扱う」ことを意識
「家族(ヒト)と全く同等(32.2%)」、「家族(ヒト)が優先ではあるが、ほぼ同等(40.7%)」の合計72.9%が、ペットの存在に関して家族(ヒト)と同等であると回答した。ペット需要の増加の背景でペットの家族化の意識が高まっていることがうかがえる。
一方で「家族(ヒト)との区別は明確につけている」が17.9%、「家族と捉えたことはない」と回答した人も9.2%おり、3割近くが人とペットの間に一線を引いていることも浮き彫りに。
ペットを家族(ヒト)と同等と捉えている人の半数以上がペットの飼育で「人と同じように扱う」ことを意識していると回答。
次いで人間と同様に「かかりつけ医を決める(35.1%)」やペットとの生活を重視する「留守番を短くする(33.0%)」という結果であった。ペットの飼育でも、家族(ヒト)と同様の扱いをする傾向があることがわかる。
ペットの飼育で費用をかけも厭わないものは健康管理に関する項目が上位に
ペットの飼育における出費に関して厭わない項目について質問したところ、約9割が「フード」と回答し、「医療費(47.3%)」「衛生用品(41.4%)」が続いた。ペットの健康管理に関わる項目に、出費を厭わないと考えている人が多いようだ。
また月々にかかる費用に関しては「1万円未満」が56.8%と最も多く、「1~10万円(34.3%)」「11~20万円(4.1%)」という結果になった。さらに「50万円以上」と回答する人も0.8%おり、飼育費の高額化がうかがえる。
ペットの老後の準備を「している」「どちらかといえばしている」と回答したのは34.3%であった。具体的にしている準備に関しては、約4割の「ペットのために貯金している」が最も多くペットの万が一に備えていることがわかる。
次いで「保険に加入している」「葬儀方法を決めている」となり、ペットの終活を意識した備えをしている人も見られた。
ペットが人と同等に扱われてきていることから、今後はペットの老後に備える意識の高まりとともに、関連するサービスが充実した社会への変化が予想される。
ペットや動物の愛護活動への期待は、ペットの命を重んじる項目が上位独占
今後の人とペットの関係性の変化についての設問では「ペットの家族が進む」が約4割と最も多く、「老後や一人暮らしのパートナーとしての重要な役割を果たす(19.7%)」、「核家族化や少子高齢化によりペットを飼育する人が増える(16.1%)」が続いた。
全体としてペットを家族の一員として捉えた項目に回答が集中。日本国内の家族の在り方の変化や、人口動態の変化と相関した結果となっている。
次にペットや動物への愛護活動に対して期待することについての設問では約半数が「殺処分ゼロ」と回答した。ペット需要の増加も含め、動物愛護の意識が高まっている風潮が感じられる。
次いで「ペットに関する適正な飼育やしつけに対する啓蒙活動(35.5%)」、「保護動物の譲渡会の増加(29.2%)」とペットの飼育放棄や保護活動に関する項目が上位を占めた。
どちらもペットや動物の命を重んじ、飼い主としての責任を問い、家族として尊重する意識が見られる。
調査概要
調査時期:2023年1月5日~1月6日
調査対象: 20歳~69歳 男女391名(ペットを飼っているもしくは飼っていた人)
調査手法:インターネットによるアンケート調査
※調査結果・データは四捨五入しており、合計パーセンテージが100%にならない場合がある
※サンセルモsorae調べ
関連情報:https://sorae.life/
構成/Ara