災害時に受信するエリアメール・緊急速報メールは、ここ数年でどれほど認知されるようになったのか。また、実際に受信した経験のある人はどれくらいいるのか。
NTTドコモ モバイル社会研究所はこのほど、2021年10月に実施した調査の中から、エリアメール・緊急速報メールについての調査結果を発表した。
認知率はこの4年間で21ポイント上昇して8割に到達
全年代で1割以上が災害時に最も重視する情報と答えた「エリアメール・緊急速報メール」(2022年11月9日)について、4年前の調査結果を比較した。認知については、この4年間で21ポイント上昇した。また受信経験がある人も18ポイント増えた。
図1. エリアメール・緊急速報メール認知・受信経験
(内輪2018年調査n=6,255 外輪2021年調査 n=7,050)
災害時に受信した59%、訓練時に受信した18%
次に受信した経験を、実際の災害時と訓練で分けてみたのが図2となる。両方とも4年前と比較すると、約10ポイント上昇している。
災害時の受信経験、東北・関東・九州で高い傾向
災害時に受信した経験を都道府県別に見たのが図3となる。東北・関東・九州が高い傾向にあり、高い順に鹿児島県・宮城県・山形県・岩手県・茨城県となる。また、この4年間で大きく上昇した県は秋田県・福井県といった日本海側の多いのが特徴だ。
図3. 災害時のエリアメール・緊急速報メール受信経験(都道府県別)
赤字は4年間で25ポイント以上の上昇
※平均(59%)より高い県は暖色系、低い県は寒色系
訓練での受信 関西で高い傾向
次に訓練時に受信した経験を都道府県別に見たのが図4となる。関西が高い傾向にあり、高い順に兵庫県・大阪府・京都府・鳥取県・静岡県となる。また、この4年間で25ポイント以上、上昇した県は山梨県・岐阜県・大阪府・兵庫県・鳥取県だ。
図4. 訓練でのエリアメール・緊急速報メール受信経験(都道府県別)
赤字は4年間で25ポイント以上の上昇
※平均(18%)より高い県は暖色系、低い県は寒色系
受信経験最も高い鹿児島県と最も低い愛知県の差は26ポイント
最後に災害時、訓練問わず、受信した経験を都道府県別に見たのが図5となる。最も高い鹿児島県と最も低い愛知県には26ポイントの差が生じている。
図5. 訓練でのエリアメール・緊急速報メール受信経験(都道府県別)
赤字は4年間で30ポイント以上の上昇
※平均(67%)より高い県は暖色系、低い県は寒色系
<調査概要 ―「2021年防災・減災調査」―>
調査方法:Web
調査対象:全国 15~79歳男女
有効回答数:9,072
サンプリング:QUOTA SAMPLING、性別・年齢(5歳刻み)・都道府県のセグメントで日本の人口分布に比例して割付。
調査時期:2021年10月
出典元:NTTドコモ モバイル社会研究所
構成/こじへい