サムスンは2月2日(日本時間午前3時)に米サンフランシスコで製品発表イベント「Galaxy Unpacked」を開催し、スマートフォン『Galaxy S23』シリーズを発表した。
全モデルに最新のクアルコム製「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載
発表されたのは『Galaxy S23 Ultra』『Galaxy S23+』『Galaxy S23』の3モデル。
6.8インチのQHD+(3088×1400)AMOLEDディスプレイを搭載し、Sペンを収納できる『Galaxy S23 Ultra』は、現在発売中の『Galaxy S22 Ultra』の後継機種。画面両サイドの曲線がややシャープになった以外は、前モデルのデザインが踏襲されている。サイズは高さ163.4×幅78.1×厚さ8.9mm、重さ234g。
一方『Galaxy S23+』は6.6インチ、『Galaxy S23』は6.1インチのFHD+(2340×1080)AMOLEDディスプレイを搭載。こちらは背面のカメラ周りが変更され、Ultraと同様に縦にカメラが並ぶフラットかつシンプルなデザインになった。サイズは『Galaxy S23+』が高さ157.8×幅76.2×厚さ7.6mm、重さ196g。『Galaxy S23』が高さ146.3×幅70.9×厚さ7.6mm、重さ168g。
カラーはいずれもグリーン、ラベンダー、クリーム、ファントムブラックの4色展開。『Galaxy S22』シリーズよりも多くのリサイクル素材が使用されるなど、環境に配慮した設計・デザインになっている。
表面のガラスには、高い耐擦傷性を維持しつつ、コンクリートのような粗い表面への落下耐性を向上させた「Corning Gorilla Glass Victus 2」を、スマートフォンで初めて採用。このガラスにもプレコンシューマ再生材(製品の製造工程において発生した廃棄物を再利用した材料)が平均22%含まれるなど、環境に配慮されている。
カメラは、『Galaxy S23 Ultra』ではメインの広角カメラが、前モデルの約1億800万画素から2億万画素(F値1.7)に進化。超広角は約1200万画素(F値2.2)、3倍望遠は約1000万画素(F値2.4)、10倍望遠は約1000万画素(F値4.9)でメイン以外は前モデル同様だ。『Galaxy S23+』と『Galaxy S23』は、メインの広角カメラが約5000万画素(F値1.8)、超広角が約1200万画素(F値2.2)、3倍望遠が約1000万画素(F値2.4)と、カメラの構成は前モデルから変わっていない。フロントカメラはいずれも約1200万画素(F値2.2)で、ナイトセルフィー、ナイトポートレート撮影が可能となっている。
2億万画素カメラでは4×4ピクセルを1つに結合して、より多くの光を取り込めるピクセルビニング技術により、高速なオートフォーカスと明るく精細な夜景撮影を実現。星空の撮影も可能で、タイムラプスを使用して星の軌道を撮影することもできる。ユーザーの動きを予測して手ブレを抑えるアダプティブVDIS(Video Digital Image Stabilization)やAIによるノイズリダクションも備え、8K30fpsの動画撮影が可能。『Galaxy Buds 2 pro』との組み合わせで、360度のサウンド録音もできるという。
チップセットには最新のクアルコム製「Snapdragon 8 Gen 2」を搭載し、高いグラフィック処理と応答性で、ゲームプレイにも最適。ディスプレイのリフレッリュレートは、いずれも120Hzをサポートする。バッテリー容量は『Galaxy S23 Ultra』が5000mAh、『Galaxy S23+』が4700mAh、『Galaxy S23』が3900mAhで高速充電にも対応。ほかに明るさなど周囲の環境にあわせてカラートーンやコントラストを自動調整する機能も備えている。
また、Sペンが使えるメモアプリ「Galaxy Notes」には、Google Meetでの会議中に、メモをシェアして共同編集できる機能なども追加されているという。OSはAndroid 13だ。
ノートPC『Galaxy Book3』シリーズも発表
イベントではこのほか、ノートPC『Galaxy Book3 Pro 14』『Galaxy Book3 Pro 16』『Galaxy Book3 Pro 360』『Galaxy Book3 Ultra』も発表された。
現在、『Galaxy S22 Ultra』と『Galaxy S22』はドコモとauから発売されているが、『Galaxy S22+』は日本未発売となっている。『Galaxy S23』シリーズでも同様の展開となるのか。また日本では4色のカラーのうちどれが採用されるのか。キャリアの発表を楽しみに待ちたい。
取材・文/太田百合子