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エンジニアじゃなくてもOK!?プログラミング不要の「ノーコード開発」は普及するか?

2023.02.03

プログラミングなしの「ノーコード開発」は、情報システム部の社員やエンジニアにとどまらず、経営層や事業開発・商品開発、マーケティング担当者などにも広がってきている。ノーコードで開発したアプリでスタートアップとして起業する人もいる。

どの程度の操作感や難易度で開発ができるのか、プログラミング知識はどれくらい必要か、そして事例を専門家に聞いた。ノーコードでアプリを開発できるツールも紹介する。

ノーコード開発の需要

Web上で手軽にホームページやECサイトのほか、アプリ、IoTなど幅広いサービスやプロダクトをソースコードを書かずに開発できるようになってきた。会社員であれば、開発の話がエンジニア以外にも降りてきている場合もあるのでは? 専門家でななくても開発ができる「ノーコード開発」はどのくらいの需要があるのか。

「全ての人々が、自分たちの身近な課題を、ノーコードで解決する世界を目指す」をミッションとし、その実現に向けて活動を行っている一般社団法人NoCoders Japan協会 代表理事の高橋 翔氏は次のように話す。

「ノーコードローコード(※1)市場は、需要が年々伸びています。現時点での市場規模は、世界で約250億ドル(約3兆6500億円)で、2027年までに455億ドル(約6兆6500億円)規模に達する見通しです(2022年10月 ISG調査)。日本でも年率約24%増となっており(2022年2月 ITR調査)、当協会で年に1回実施しているノーコードサミットや事例発表会の参加者層としては、20人未満のスタートアップまたは300人以上の中規模以上の企業が多くいます。立場としては会社経営者・役員、エンジニアといった『IT×経営=DX』に近い層が多い状況です。次いで事業開発・商品開発、広告・マーケティングといった職種の方が多くなっています」

※1 ローコード:必要最低限のソースコードを記述し、開発を行う手法

プログラミング知識はどのくらい必要?

ノーコード開発ツールを使って業務用アプリや一般公開アプリなどを開発する場合、どのくらいのプログラミング知識があればできるのか? 難易度を高橋氏に聞いてみた。

「ノーコード開発ツールによりますが、アプリケーションの開発となると、DB(データベース)等の考え方が求められる場合があります。一般に、ローコード(※)と呼ばれるものであればプログラミングを一部行う場合がありますが、ノーコードに関しては、開発するアプリのユーザインタフェースにおけるUX(ユーザーエクスペリエンス)とDB(データベース)との連携フローが考えられれば、あとはツールの習熟で対応できる場合が多いです。

難易度としては、ノーコード開発はノーコードでWebサイトを作るレベルの延長線上にあると考えられます。先述の通り、新たにデータベースとのやりとりや業務フローの設計が求められます。ノーコード開発の場合、プログラミングの知識は必須ではありませんが、ローコード開発はプログラミングの知識が求められる場合があります。

なお、『業務アプリ』は、業務関係者での使用が主となりますが、『一般公開アプリ』は、より不特定多数の社外ユーザーが使用するため、セキュリティやプライバシー等の管理・運用等に気をつける必要があり、その点で難易度が上がる場合があります」

※ローコード:必要最小限のソースコードでソフトウェアやアプリの開発を行う手法

ノーコード開発をするには、データベースの知識を培っておくと実践に役立ちそうだ。

今後のノーコード開発ツール活用の方向性

今後、ノーコード開発ツールを活用する企業や個人の幅も広がっていくだろう。どんな風に普及していくだろうか?

「今後は、一つのノーコード開発ツールですべてを対応するのではなく、それぞれのノーコード開発ツールが強みを持ち、ツール同士の連携によって総合的なソリューションを構築していく傾向が本格化していくと考えられます。

まずは現場における課題に最も近いノーコード開発ツールで部分でDXを進めていき、会社全体や経営レベルにDXを引き上げていきたいという場合には、このようなツール同士の連携を含む組み合わせが重要になっていきます。またDXに本格的に対応していく中で、部分的にはプログラミングが必要なローコード開発を組み合わせるなど、組織的な役割連携も必要になっていきます。

ノーコード開発ツールや市場が徐々に進化していく中で、最初から完璧なソリューションや方法を求めてしまうと、DXに乗り遅れてしまう可能性があります。そのため、ノーコード開発を取り入れる企業等においては『アジャイル』のアプローチ、つまり打率思考、小さな失敗を許容しつつもPDCAで最善を選択していくことが重要になっていくでしょう。ノーコード開発ツールの進化とともに、それを活用する側のスタイルの進化も問われていきます」

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