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ドコモとスカパーJSATが成層圏下層から38GHz帯の電波伝搬実験に世界で初めて成功

2023.01.31

画像はイメージです

成層圏から地上の固定局への通信サービス提供の実現可能性を実証

ドコモとスカパーJSATは、2022年10月12日(水曜)、成層圏下層(上空約14km)から地上の受信機への38GHz帯の電波伝搬実験を実施し、世界で初めて(※1)電波伝搬測定に成功した。
※2023年1月24日(火曜)現在。NTTドコモ調べ。

両社は成層圏(上空約20km)に通信装置を搭載した高高度プラットフォーム(以下、HAPS)を飛行させることによる、空・海を含むあらゆる場所への通信サービスの提供を検討している。

本研究開発におけるHAPSシステムの概要

本実験によって高速通信に適する38GHz帯の電波を利用した、成層圏から地上の固定局への通信サービス提供の実現可能性を実証した。

これにより、将来的にHAPSを用いた高速大容量かつ低遅延の非地上ネットワーク(Non-Terrestrial Network:NTN)の実現が期待できる。

災害対策やイベント会場での通信容量確保、重機の遠隔操作などの活用に期待

本実験では、可搬基地局などの固定局への通信サービスを想定し、エアバスが制作した送信機を搭載した有人航空機を成層圏下層で飛行させた。

この送信機から38GHz帯の電波を送信し、地上に設置した受信機で複数の仰角における電波の伝搬特性の測定を行った。また、38GHz帯の電波は降雨による電波減衰の影響を受けやすいことを踏まえ、晴れ・曇り・雨それぞれの気象条件下で測定している。

測定の結果、「厚い雲を電波が通過する場合であっても、38GHz帯の電波に対する影響は小さい」こと、および「傘が不要な程度の小雨において、机上計算値と同等の電波減衰が確認された」ことが分かった。

また、本実験ではHAPSの実運用を見据え、旋回運動する航空機を追尾することが可能な地上受信機を使用しており、さまざまな気象条件下での測定を含め、今後のHAPS研究開発および実用化に資する測定データを取得した。

実験で使用した有人航空機

5Gのさらなる高度化、および6Gの活用において、通信エリアを拡大するカバレッジ拡張の実現に向けた取り組みがある。

カバレッジ拡張は、災害対策やイベント会場での通信容量確保、建設現場での重機の遠隔操作などのさまざまなユースケースでの活用が期待されている。

通信装置を搭載して成層圏を飛行するHAPSを用いたNTN技術は、このカバレッジ拡張に有効のため、本実験で得られた結果を活用し、HAPSを用いたネットワークの早期実現をめざしていくとのこと。

なお、本実験は総務省による電波資源拡大のための研究開発「HAPSを利用した無線通信システムに係る周波数有効利用技術に関する研究開発」における固定通信システムの研究開発の一環として実施したものだ。

2020年10月に、スカパーJSATを代表研究機関として、ドコモ、国立研究開発法人情報通信研究機構(NICT)、およびパナソニック ホールディングスが本研究開発の実施者として採択され、研究開発活動を開始しており、本研究開発では2023年度までに、以下に示す各課題の解決をめざしている。

HAPSを利用した無線通信システムに係る周波数有効利用技術に関する研究開発

関連情報:https://www.docomo.ne.jp/

構成/Ara

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