ここ数年で、デジタルインフラの重要性は大きく高まり、あらゆる企業にとって不可欠なものとなっている。このため、世界中でIT人材の需要が供給を上回り続けており、IT関係の求人が急増している。
そんな中、グローバルな人材サービスを提供する人材紹介会社ヘイズは、最新の採用動向の分析やクライアント企業の採用職種の調査を実施。「2023年に高い需要が見込まれるIT職種トップ10」を選出した。詳細は以下のとおり。
2023年に需要が高まるIT職種トップ10<日本版>
1位. サイバーセキュリティエンジニア
脅威の検知や、社内外のデータ損失を防ぐ新しいセキュリティツールの導入・運用など幅広い業務を担当。現在、世界中でサイバー脅威が増加しており、大規模なハッキングを受けた企業のレピュテーションリスクの観点から、あらゆる企業にとって重要な職種に。
2位. クラウドエンジニア
AzureやAWS、Google Cloudなどの製品やサービスを使用し、社内や顧客のためにデータやアプリケーションの可用性や拡張性を高めるクラウドソリューションの構築・管理を行う。
3位. データアナリスト/データサイエンティスト
エンジニアから提供される情報をもとに、問題解決や知見の提供を行う。経験や資格のある人材の需要は高い一方で、需要が供給を上回っているため、さまざまな学習の機会が存在。
4位. Java開発者
Javaは、ソフトウェアエンジニアがよく使用するプログラミング言語の1つ。Javaに精通した人材には、スタートアップから多国籍企業まで、多くのチャンスが。
5位. ITプロジェクトマネージャー(DX)
「2022年に需要が高まるIT職種」で1位。企業がDXを進めるなかで、現在も需要の高い職種のひとつ。優れたコミュニケーション能力やリーダーシップが必要。
6位. ソフトウェアエンジニア
企業のためにさまざまなシステムやアプリケーションを設計・開発。
7位. データエンジニア
データを加工し、しかるべき状態で分析を提供できるシステムを構築。
8位. DevOpsエンジニア
数あるIT職種のなかでも、幅広い職務を担当。開発者や運用担当者と協力し、新しい製品の構築や運用を行う。
9位. 情報セキュリティ/リスクマネジメント
企業が日本またはグローバル本社の規制基準を満たせるように、情報セキュリティやITリスクマネジメントに関わるポリシーやフレームワークの作成・管理を行う。
10位. ビジネスアナリスト
企業は、要件を収集しトレンドを見極められる人材を求めている。正式な資格を持っていなくても、実務経験のあるバイリンガル人材であれば、採用に至る可能性も。
ヘイズでグローバル・ヘッド・オブ・テクノロジーを務めるジェームズ・ミリガン氏は、2023年に高い需要が見込まれるIT職種について「企業は、関係者全員と連携しながら、プロジェクトのマネジメントができる人材を必要としています。今回のトップ10のなかにはハードスキルを必要とする職種は言うまでもなく、ソフトスキルや戦略の全体像の把握を求められるものも含まれています」とし、以下のように続けた。
「技術的な知識をもつ人材はまだまだ需要があります。開発者・エンジニアは、社内外で使用する製品の設計や構築を行うでしょう。DevOpsエンジニアも、カバーできる範囲が広いことから高い需要があります。また、企業はデータを抽出し、ビジネスに知見を提供できる人材も必要としています。多くの人材は成長や変革の環境で働くことになるため、今後求められるスキルとしては適応力ならびにアジリティ(俊敏性)が重要です」。
また、グローバル版と日本版を比較すると、顕著な違いが見られる。グローバルでは、ビジネスアナリストやプロジェクトマネージャーなど、ソフトスキルを必要とされる職種への高い需要が見込まれている。一方、日本では、より専門的なスキルへのニーズが高まっている。特にエンジニアは全般的に需要に対して人材が不足しており、グローバル版と比較してハードスキルが求められる傾向が強いといえる。
ちなみに「2023年に需要が高まるIT職種トップ10<グローバル版>」は以下の通り。
1位.ビジネスアナリスト
2位.プロジェクトマネージャー
3位.NET開発者
4位.データアナリスト
5位.Java開発者
6位.ソフトウェアエンジニア
7位.データエンジニア
8位.DevOpsエンジニア
9位.スクラムマスター
10位.チェンジマネージャー
出典元:ヘイズ・ジャパン
構成/こじへい
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