他者への相談・対話経験と自己理解・社会人としての自覚の相関関係
就職活動を経ても、自己理解に関する項目に「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」と回答する学生は6割程度にとどまる
「自分がどのようなことに興味があるかよくわかっている」が56.5%、「自分がどのようなことが得意かよくわかっている」が57.7%、「自分のいいところも悪いところも理解できている」が60.5%と、就職活動を経ても、自己理解に関しては6割程度にとどまった(「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」の合計)。
社会人としての自覚に関する項目に「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」と回答する学生は5割未満
「企業で社会人がどのように働いているかについて理解できている」が46.0%、「社会人としてやっていける自信や見通しを持っている」が35.3%、「社会に出る覚悟ができている」が43.7%、「社会や経済がどのように動いているのかについて理解できている」が38.5%と、社会人の自覚に関しては5割未満にとどまる(「どちらかといえばあてはまる」「あてはまる」の合計)。
自己理解に比べてさらに達成が難しく、社会人や企業との接点の中で社会人としての自覚を高めていくことが重要であると考えられる。
社会人との対話・相談経験が自己理解を促進している
また、社会人と話す機会を持った人、就職活動について他者に相談を行った人ほど、自己理解ができていると認識していることがわかった。
就職活動や社会人に関して、相談相手の数は2~3人
大学入学から現在までの間に、就職活動の悩みや、「社会人としての生活」、「働くこと」について相談したことのある社会人について、相談相手の数は2~3人、じっくり話した社会人の数は0~2人が多かった。
相談相手は、家族が63.7%と最も多く、次いで友人・先輩・後輩が61.1%という結果に。他方、最も身近な就職活動のプロといえる大学・大学院のキャリアセンターを挙げた人は32.4%にとどまる。
<調査概要>
構成/こじへい