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車内がコンサートホールに変身!21基のスピーカーで極上の音に包まれる「Dolby Atmos for Cars」体験レポート

2023.01.23

没入型のドルビーアトモス

ドルビーサウンドは進化を続け、ドルビーサラウンドからドルビーアトモスに到達した。従来のサラウンドシステムは前後左右に配置したスピーカーに対応した音声信号を流すことで、音に包まれるサラウンド感を再現していた。これに対してドルビーアトモスはイマーシブサウンド(没入型)と言われるように前後左右に加えて上下方向を加えた立体音響になっている。スピーカーとサブウーハーの数で表されたサラウンド表記、5.1ch。ドルビーアトモスであればこれに高さ方向のスピーカーを加えて5.1.4chという3つの数字の組み合わせで表記される。

今回はドルビーアトモスを搭載したトヨタ「アルファード」で、その効果を体験してきた。「Dolby Atmos for Cars」には2種類のスピーカー配置がある。その違いは天井にスピーカーがあるかないか。ありなら「Configuration A」、なければ「Configuration B」となる。

DolbyAtmos for Carに最低限必要なスピーカーシステムはDolby 5.1chのConfiguration Bであり、さらに天井にエフェクトスピーカーを追加したのがConfiguration Aとなる

デモカーはトヨタのミニバン「アルファード」に21個のスピーカーを搭載した7.1.6ch仕様だ

センターとフロント、サラウンドスピーカーは2Way、天井スピーカーはフルレンジで合計21個のスピーカーが埋め込まれている

天井スピーカーがなくても音に包まれる

最近のクルマはPHVやEV化によって車内騒音が減り、S/Nが良くなったという前提で、試聴はエンジン停止状態の屋内でおこなわれた。最初に天井スピーカーを含む21個のスピーカー全てを使うConfiguration Aの再生を体験した。音源はAppleMusic、1曲目はTiesto & Sevennの「BOOM」で2列目センターで聴いた。歯切れの良いテンポでたっぷりとした重低音を含むシンセサウンドがフロントからリアに周り、また戻ってくるなど前後左右のスピーカーを使って音がグルグル回る感じが良く分かった。天井スピーカーの効果は自然で、フワッと音に包まれる。時には音像が上下に移動することがあり、ハッキリ天井スピーカーを意識することもあった。

引き続きConfiguration Bで同じ曲を聴いた。天井にある6個のスピーカーが省かれた状態だが、音場感は先ほどと、ほとんど変わらない。強いて言えば頭の上まで包まれていた音が、耳の辺りまで下がってきた感じである。まあ、一般的な音楽であれば天井スピーカーがなくても充分に再現可能であることが分かった。実際にConfiguration Aが採用されるのは超高級車に限られ、Dolby Atmos for Carsの全体の数%に過ぎず、多くの自動車メーカーはConfiguration B対応の車両を発表している。それではConfiguration Aは不要かと言えば、そんなことはなくフルオーケストラで「STAR WARS 帝国の逆襲」からダースベイダーのテーマを聴くとコンサートホールの広がり感が狭い車内でも再現される。もちろん、ドルビーアトモス対応の動画コンテンツを再生すれば、高さ方向の音の移動もしっかり感じられシアター気分が味わえた。

現在はドルビー5.1ch分のスピーカーが必要となるDolby Atmos for Carsだが、将来的にはサウンドバーなどに採用されているバーチャルハイト技術を使えば、もっと少ない数のスピーカーでも実現可能になるに違いない。クルマは左右対称で音を反射するガラスに囲まれているため、バーチャルサウンドの実現は、不確定要素の多い屋内よりも容易ではないかと私は思った。

フロントとセンターのツイーターはダッシュボードの上に設置されていた。2Wayスピーカーはツイーター30mm、ウーハー170mmで統一されている

サイドのサラウンドスピーカーは2列目シートの横、サラウンドバックは3列目シート横にある

サラウンドバックのツイーターとウーハーは理想的な配置でセットされていた

天井にはフロントハイト、ミドルハイト、リアハイトで3ペア、6個のスピーカーを配置

天井スピーカーは全て50mmで統一、フロントはAピラーに埋め込まれる

ミドルハイトは2列目シートの前に設置されていた

リアハイトは3列目シートの後ろの天井から吊り下げられている

サブウーハーは250mmで3列目シートの後ろのトランク部に埋め込まれている

写真・文/ゴン川野

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