パンデミックでも高まった電気自動車に対する世界的な需要
米国では、2022年に、アウディの電気自動車に対する需要がかつてないほど高まった。これは、2021年比47.3%増となる記録的な1万6,177台の販売台数に明確に表れている。
Audi e-tronだけで、前年比7.2%増となる1万397台を販売。Audi Q4 e-tronおよびAudi Q4 Sportback e-tronが発売されたことにより、アウディは、この市場において最大の電気自動車のラインアップを展開している。
しかし、ロジスティクスの混乱および供給不足により、米国で販売された車両の合計台数は、前年をわずかに下回る18万6,875台となった(-4.7%)。
アウディは、中国で前年をわずかに下回る8.4%減となる64万2,548台の車両を販売。この減少は、特に半導体の継続的な供給不足と、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による生産制限によるものだ。
ディーラーでは、新型コロナウイルスパンデミックにより、一時的にショールームが閉鎖され、販売に影響を及ぼした。しかしながら、電気自動車の販売台数は9.8%増加した。
2022年、アウディは新型Audi Q5 e-tron Roadjet、Audi Q4 e-tron、Audi RS e-tron GTを中国に導入して、電動ポートフォリオを拡大。Audi A3(+10.0%)、Audi A4(+14.9%)、Audi Q5(+4.5%)の販売台数は、さらに増加した。
世界のその他の市場における電気自動車の需要は90.2%増加した。アウディはこれらの市場で、合計16万310台(-3.5%)の車両を販売したが、サプライチェーンの課題と継続的な物流の問題に加え、地政学的危機の影響も受けた。特に中東(+47.9%)、インド(+27.1%)、台湾(+22.2%)で大幅な成長を遂げた。
これらの結果を踏まえ、ヴォートマン氏は次のように話す。
「私たちは依然として世界規模の経済的課題に直面していますが、自信を持って未来を見据えています。その理由は、私たちが2023年に向けて魅力的なポートフォリオを持ち、数多くのオーダーを受け、意欲的なチームとともに変革を加速しているからです」
2022会計年度の財務結果は、2023年3月16日開催予定の年次記者会見で発表される予定。
構成/土屋嘉久