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親子の豊かな会話「リッチトーク」を会得するテクニック

2023.01.31

『幼児白書』(2022年9月版)によれば、4~6歳の幼児が親と会話する時間は、ならすと1日あたり約27分。小学校にあがると、さらに減る。

この時間で十分かという議論はさておき、充実した会話は少ないと感じている親は少なくない。公私の忙しさにまぎれ、「宿題やったの?」「明日はパパが迎えに行くからね」といった連絡・確認ばかり。実りある会話は乏しいと実感する親は、多いのではないだろうか。

あたりまえすぎて、つい見過ごされてしまう親子の会話。実は、これを改善し「リッチトーク」(豊かな会話)とすることで、大きなメリットがもたらされる―そう説くのは、ハーバード大学教育大学院で教鞭をとる、レベッカ・ローランド博士だ。

子どもの幸福感や自信を培う「リッチトーク」のすすめ

ローランド博士によれば、そのメリットとは、「親子の関係やつながりを即座に深め」「子供の根本的なスキルを育て、学びや幸福感を長期的に後押し」するというもの。それに必要なのは、リッチトークだけ。とはいえ、この会話の会得にはコツがあり、著書『自分でできる子に育つ 最高の言葉かけ』(SBクリエイティブ)に詳しい。

■「3つのE」で会話をつなげる

ローランド博士が考案したリッチトークのポイントに「3つのE」がある。それは、「Expand」(膨らませる)、「Explore」(探る)、「Evaluate」(評価する)の頭文字。子どもの思考・発言を親が膨らませ、子どもに解決策を探らせ、子どもの考えを評価して客観的に考えてもらうというのが骨子となる。

これには具体的な説明が必要だろう。例えば子どもが、「大きいトラック」と言ったとする。これを受けて親が「あれは大きいトラックね」と返したら、子どもの発言を膨らませたことになる。

要点は、オウム返しに徹するということではなく、子どもから言葉を引き出す質問をすること。あまり難しく考えず、「わあ、いいじゃない。何を描いたの?」というふうに問いかけ、子どもの説明が一言二言で終わったら、「そのあとどうなるの?」などと続ける。

ローランド博士は、「ただそばにいて、見て、聞くのです」と記している。会話が収束する方向でなく、あくまでも「膨らませる」ことに留意する。

つづく「探る」は、子供が抽象的かつ創造的に思考する助けとなるものだ。トラックのおもちゃがテーブルにぶつかっていたら、「どうしたらぶつからないかな」「他にどんな行き方がある?」と聞いてみる。

そして「評価する」は、「壁にぶつけたらどうしてトラックのホイールが壊れたのかな?」といった尋ね方をすることで、「思考に抜けがないか」といった視点から考えさせることをねらう。

「3つのE」を応用させやすいのは、本の読み聞かせの場だ。それには親が、一方的に読み聞かせるのではなく、子供との交流の機会と捉えることが、まず必要。

あくまでも、対話しながらの読み聞かせと考えて、子どもが本のどこに惹かれているかに着目する。子どもが何かコメントしたら、コメントを返す(評価)。

そして、もっと話すように促す(膨らませる)。例えば、絵本の『おさるのジョージ』で、子どもが「面白いおさるさんだねえ」と言ってきたら、「まぁね、さ、次のページに行こう」と返すのではなく、「面白いよね。いつもいたずらして、こんな感じの人はあなたの周りにいる?」などと、小さな変化を起こそう。

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