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健康長寿の人の腸内細菌に多くみられる「長寿菌」とは?

2023.01.19

近年、健康を維持するためには腸を制すること、いわゆる“腸内環境を整えること”が重要と言われており、腸内環境を整えるためには善玉菌を増やして、悪玉菌の増殖を抑える必要がある。

その善玉菌の中でも、最近注目を集めているのが「長寿菌」だ。ビオフェルミン製薬は、そんな長寿菌に関して、辨野腸内フローラ研究所理事長・辨野義己先生に監修を依頼したリポートを公開したので概要を紹介していきたい。

健康寿命は男性72.68歳、女性75.38歳にとどまっている

人生100年時代といわれて日本人の“平均寿命”は年々延びており、2021年の日本人の平均寿命は厚生労働省「簡易生命表」によれば男性が81.47歳、女性が87.57歳だ。

一方、健康上の問題がなく日常生活を送れるという意味の「健康寿命」は、内閣府2022年版「高齢社会白書」によれば、男性72.68歳、女性75.38歳にとどまっている。

さて「長寿菌」は、健康寿命が長い人の腸内に多い菌で、善玉菌として知られているビフィズス菌、大便桿菌(フィーカリバクテリウム)、ラクノスピラなどの菌をひとつのグループにまとめた総称。

特にビフィズス菌は、ほかの常在菌と複合的に働くため、「長寿菌」が腸内環境に良い働きをもたらすという。

辨野先生の研究では、奄美大島に住む100歳の健康長寿の女性のうんちに、60歳~80歳の一般女性の平均値の30倍以上のビフィズス菌が存在していることがわかった。

辨野先生は、ほかの健康長寿地域の分析結果も踏まえて、「健康長寿の達成には、「長寿菌」が腸内細菌の 40%~60%を占めることが理想的」と結論付けている。

長寿菌グループについて

ビフィズス菌:主に大腸に棲みつき、腸内で酢酸や乳酸をつくり出し、悪玉菌の増殖を抑制。

大便桿菌(フィーカリバクテリウム):ヒトの腸内細菌の中で最も豊富に共生している酪酸産生菌。

ラクノスピラ:ヒトの腸内に存在し、感染症の原因となる菌から守ってくれる他、肥満を抑制、短鎖脂肪酸を産生。

大腸の腸内細菌の代表的な菌がビフィズス菌で、健康長寿の人たちの腸内細菌を調べると圧倒的にビフィズス菌が多いことが分かっている。「長寿菌」を増やすには、ビフィズス菌を含むもの(発酵食品、サプリなど)を摂ることが大切。赤ちゃんの腸内細菌の80%はビフィズス菌で、ビフィズス菌が赤ちゃんを病気から守っていることも考えられるが、多くの人は加齢とともにビフィズス菌が減少するといわれており、意識的に毎日ビフィズス菌を取り入れるとともに、食事、睡眠、運動などの「腸活」によって「長寿菌」と密接に関係する生活習慣を見直すことが、もともと腸内に存在するビフィズス菌を活性化して、「長寿菌」を増やす上で大切になるという。

「長寿菌」腸活ポイント~食事編~

1.野菜をたくさん摂る:特に善玉菌を増やす水溶性食物繊維の多い野菜を意識的に摂るようにしよう。水溶性食物繊維の多い野菜は、便をやわらかくしたり、善玉菌のエサになったりする。

水溶性食物繊維を多く含む食品:ニンニク、らっきょう、ごぼう、山芋、オクラ、芽キャベツ、アボカド、インゲン豆・大豆などの豆類、きのこ類、さつまいも、大根など。

2.海藻や発酵食品も重要:ワカメ、モズク、コンブ、ヒジキ、アオサなどの海藻類や納豆、チーズ、ヨーグルトや乳酸菌飲料などの発酵食品も欠かせない。

3.動物性脂肪の摂りすぎで体内に有害物質が増加:避けたいのは、動物性脂肪の摂りすぎ。通常、動物性脂肪は、胆汁酸によって脂肪酸とグリセリンに分解され、エネルギーとして肝臓に蓄積される。胆汁(胆汁酸)の大部分は回腸末端から再吸収されるが、胆汁酸の一部が大腸に流れ込むと腸内細菌(悪玉菌)によって「二次胆汁酸」に変換される。二次胆汁酸は人体に有害な作用をするといわれ、この悪影響を減らすためには、食生活の偏りを避けて二次胆汁酸を作らない腸内細菌(善玉菌)が優位な腸内環境に整えることも大切だという。

「長寿菌」腸活ポイント~生活編~

寝不足や運動不足は、腸内環境を悪くする要因になる。生活面では「お通じ」が自分の健康を知る上で一番大事なポイント。

トイレのことを昔から「便所」と言うが、「便所」とは体からのお便り(おたより)を受け取るところだという。笑うことも大切で、ストレスの少ない生活は腸内細菌を活性化してくれる。

「長寿菌」腸活ポイント~運動編~

毎日トイレに行っているのになんだかすっきりしない、という場合は弛緩性便秘の可能性がある。その大きな要因は運動不足。特にインナーマッスルといわれる腸腰筋は、お通じに影響する。加齢に伴い便を押し出す力も弱まってしまうため、3階ぐらいはエレベーターを使わないで上り下りするなど運動の習慣をつけておくことも大切だ。

ビオフェルミン製薬では、フィットネスYoutubeチャンネル『Muscle Watching(マッスルウォッチング)』とコラボして、腸を支える筋肉や排便する時の力を保つ「腸腰筋」、「骨盤底筋」を鍛える7種類の筋トレを公開している。

「長寿菌」が多いかどうかを見極める方法について

自分の腸の状態を知るために目安になるのが「うんち」。便通の調子が良い場合には、食べたものが12時間~16時間後に便として出る。特に「長寿菌」が多いうんちは、次のような特徴がある。

●黄褐色(特にビフィズス菌が多いと黄褐色になる。ビフィズス菌は腸内環境のバロメーター)
●あまり匂わない
●力まず気持ちよく出ること
●毎日しっかりと(1日100g~200前後)出る

「長寿菌」を増やすためには、「うんち」の状態を日々確認しながら、腸内環境を整える腸活を毎日続けることが大切。ほかにも次の項目すべてにチェックが入らないように、バランスのよい食生活に気を配ってよく寝て運動し、ストレスをためない健康生活を心がけよう。

□便やオナラのにおいがキツい
□気分が落ち込みやすい
□便秘または下痢になりやすい
□やる気が出ない
□便が硬く、排便時にいきむ
□いつも熟睡した感じがない
□便の色が茶褐色や黒っぽい
□実年齢よりも老けて見られる
□血色の悪さや肌荒れが気になる
□太り気味、または肥満

辨野義己(べんのよしみ)先生プロフィール

(一財)辨野腸内フローラ研究所理事長。理化学研究所名誉研究員。専門領域は、腸内環境学、微生物分類学。腸内細菌の分類と生態に関する研究を続け、DNA解析により新しい腸内細菌を多数発見。『長寿菌まで育てる最高の菌活』(宝島社)、『最高の睡眠は腸活で手に入る』(扶桑社)など著書多数。受賞歴は、日本獣医学会賞(1986年)、日本微生物資源学会・学会賞 (2003年)、酪農学園大学獣医学部同窓会「三愛賞」(2007年)、文部科学大臣表彰・科学技術賞(理解増進部門)(2009年)。

https://www.biofermin.co.jp/chokatsu_navi/article/049.php

構成/KUMU

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