アメリカ生まれのサーマルウェアブランド「Stanley(スタンレー)」。真空ボトルのパイオニア的存在で100年以上の歴史を持つブランドだが、機能だけでなく武骨なデザインは、多くのファンを持つ。そんなキャンパーに絶大的な支持を得ているスタンレー商品の中でも、人気が高いスタッキング真空タンブラー。今回はその魅力に迫る。
真空タンブラーの魅力その1:保冷・保温機能が高い
キャンプ用のカップといえば、チタンマグやシェラカップが有名だが、野外は気温の影響を受けやすいため、暑い日はビールがすぐぬるくなり、寒い日は熱々のコーヒーもすぐ冷えてしまう。
そんな「寒い・熱い」に強いのが、この真空タンブラー「ビアパイント」だ。公式では氷は15時間、冷たい飲み物は10度以下を4時間、熱いモノは60度以上を45分間キープ可能。
実際は外気温により「冷たさ・熱さ」をキープする時間は異なるが、真空二重構造で、通常のマグカップやシェラカップよりも保冷・保温機能は高く、実際、真夏に砂漠でビールを飲んだ時も缶で飲むとすぐぬるくなっていたが、コレに入れると冷たさがキープできた。
とくに暑い日はこのタンブラーに氷を入れてビールを入れると、最後まで冷え冷えのビールが飲める。
そして、氷を入れても水滴がタンブラーに付かず、熱い飲み物も手に熱さが伝わりずらく、野外だけでなく家で使用するマグカップ代わりとしても便利だ。
真空タンブラーの魅力その2:スタッキング可能
「ビアパイント」の容量は473ml(1パイント)。高さが約14㎝あり、結構な大きさだが、スタッキングが可能。
よって、2個重ねても高さが19cmほどで、3,4個と重ねられるため、持ち運びや収納に便利。
真空タンブラーの魅力その3:武骨なデザインと豊富なカラー
スタンレーといえば、渋い「ハンマートングリーンカラー」を思い浮かべるかもしれないが、このタンブラーはカラー展開が豊富。定番のホワイトやブラックのほかにも、ピンク、オレンジ、メイプル、そのほか限定カラーもあり、自分好みの色を探せる。
私はハンマートングリーンのモノを持っていたが、自分の愛車とマッチするオレンジカラーのモノが登場したので新調。限定カラーも毎年発売されるため、ついつい手を出してしまう。
真空タンブラーの魅力その4:タフ
野外でガラスや陶磁器などの割れやすいマグを持って行くことは少ないが、スタンレーの商品はタフさがウリ。
よって、多少ぶつけても落としても、凹むこともなく丈夫。また、汚れにくく、何度使用しても洗えば新品のように見え、くたびれない点も魅力だ。
真空タンブラーの魅力その5:コレクションしたくなる
100年以上歴史があるスタンレーは、アンティークとしてコレクションする人も多い。特にアラジン社のライセンスで販売されていた「Made in USA」のモノは、ボトムに製造年が刻印されており、コレクターアイテムになっている。
その製造年の刻印は現在もあり、このタンブラーにもしっかり製造年が刻印されている。
先ほど述べたようにこのタンブラーはタフで長年使用できるので、「バースディタンブラー」として、子供の誕生年のモノを買っておき、子供が大きくなった時にプレゼントするのもよいだろう。
アンティークとして中古品も販売されているため、前のモノも購入可能だ。
また、2019年よりスタンレーのロゴが変更。以前は社名が入ったロゴだったが、現在はベアロゴになっており、以前のロゴにレア度が増し、それらを集めている人もいる。
キャンプギアのコレクターと言えば、「コールマンのランタン」が有名だが、これもコールマンランタン同様製造年が刻印されているため、「バースデイランタン」のようにボトルやタンブラーを収集する人も多い。
アンティーク好きな筆者もついつい旧式のスタンレーを見ると手を出してしまっているが、旧式のモノでも保冷保温の性能は現在のモノとさほど変わらず使用できる点は、さすが「真空ボトル」のパイオニアである。
文・写真/舟津カナ
アメリカ・ロサンゼルス在住アウトドアライター。日本で編集プロダクションに勤務後、結婚でアメリカへ移住。週末問わず愛車ラングラーで愛猫とともにキャンプやオフロードに向かう。趣味はビンテージのアウトドアギア収取。
http://kana-funatsu.com