RTA (リアルタイムアタック)
全アイテム回収や高難易度クリアなど、単にクリアする以外にもゲームの楽しみ方がある中で、〝最速クリア〟を目指す遊び方を「RTA(Real Time Attack)」と呼ぶ。タイトルは『スーパーマリオブラザーズ』のような往年の名作から最新作まで様々だ。近年ではイベントも増え、プレイヤーがクリアタイムを競う様子を、会場に足を運んで観戦するファンがいるほど。2016年12月から開催されている『RTA in Japan』は回を追うごとに人気が高まり、今年8月に開催したイベントでは、累計視聴回数が250万に達した。
「90年代から『ゲーム内でのクリア時間』を競う文化はありましたが、有志が2000年頃からコンティニューなどを含む実時間のクリアタイムの計測を始めたのがRTAの起源です」(『RTA in Japan』代表・もかさん)
なぜこんなに流行っているのか。
「私たち大会運営側は、特別な施策は行なっていません。〝ゲームを早くクリアする〟ことが好きな人でコミュニティーを作り、それを盛り上げるファンが増えてきたおかげだと感じています」
マイナー、メジャー問わずあらゆるゲーム好きが集まる場だからこそ、ほかにはない熱量が生まれる。
RTAの種目はゲームの数だけ存在する。新作はもちろん、古くからあるゲームでも常に新しい手法が開発され記録が更新される。RTAという文化に終わりはなさそうだ。
『RTA in Japan』の種目の中には、複数人で同時にクリアを目指す並走企画もあり、レース感覚で観戦できると人気だ。2022年12月26日から31日まで『RTA in Japan Winter 2022』を開催。
これだけ知っておけば楽しめるRTAの主なレギュレーション
RTAにはいくつかのレギュレーションが存在する。計測するプレイ区間や使用するハードなど、詳細なルールはゲームタイトルごとに異なっている。
取材・文/桑元康平