2023年、経営幹部・ミドル層の転職市場、ひいては給与事情にはどのような変化がみられるのだろうか?
経営層・幹部層に特化した人材コンサルティングを提供する経営者JPはこのほど、2023年の幹部・ミドル転職市場における企業の人材需要と採用の課題について、同社代表の井上和幸氏が、その動向を予測、解説するレポートを公開した。概要は以下のとおり。
2023年は日本が経験したことのない「人材難・新時代」に
2022年を「大・人材難の時代」元年としたが、2023年は更に人材難が進むだろう。景況感は不透明〜悪化する可能性が高いと思われるが、人材需要は景況感とは別次元の社会構造的な問題として逼迫しているのが、いまの日本の特徴だ。これはこれまで日本が経験したことのない「人材難・新時代」と言っても良いだろう。
今年もキーワードを3つ挙げたいと思う。
1)「採用手法難民」
管理職層、スペシャリスト層、若手〜中堅層、非正規層、いずれをとってもそれぞれ、必要な人員を確保することが難しくなっている。
2023年は、コア人材については求める質とのアンマッチ、非正規人材については数の確保ができないという状況が更に顕著になるだろう。
この状況を狙って、様々な採用手法を謳うHRTechスタートアップが参入している。企業各社もこの難局に対応すべく採用手法の多様化を進めているところが増えている。
しかし現状、その効果性については玉石混交。少なくとも2023年中は、逆にその仕掛けや手法導入がプロセスの複雑化や質の低下、オーバーコストという問題として噴出し、肝心の採用については改善されない状況が続くと思われる。
2)「給与下克上」
人材争奪戦の中、スタートアップと大手企業の給与格差がなくなりつつある。すでに逆転しているという報道も。(2022年12月13日付、日経新聞「NEXTユニコーン調査:スタートアップ年収、上場企業を7%上回る 650万円」)
就職先、転職先の企業に対するイメージや人気もだいぶ変わってきたが、実際の給与・待遇についてまでが、大手とスタートアップで逆転する。2023年はこの側面も加速しそうだ。
3)「リスキリング天国?地獄?」
こうした状況下、メディアはリスキリングを喧伝し、岸田政権もリスキリング関連予算1兆円をぶち上げた。
企業もリスキリング研修を導入するニュースが出るが、さて、このリスキリング、いったい何を指しているのだろう?企業の取り組みでは「DX人材育成」が圧倒的NO.1のようだが、果たしてその実際の効果は?
個人としては、リスキリングと言われても何を学べば良いのだろうかと戸惑っている人が圧倒的多数のように思われる。
この言葉の独り歩きの中で、2023年、形式先行のリスキリング研修や、リスキリングを謳う自己啓発商法などに巻き込まれる人たちが急増することを危惧している。
出典元:株式会社 経営者JP
構成/こじへい
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