Yocto Linux、Ubuntu、AndroidをOSとする製品をカスタマイズすることが可能
MediaTekは、CES 2023に先駆けて、IoTデバイス向けGenioプラットフォームの最新チップセット「Genio 700」を発表。2023年第2四半期より販売を開始する予定だ。
このGenio 700は、スマートホームやスマートリテール、そして工業用IoT製品向けに設計されたオクタコアチップセットで、2023年1月8日まで開催中のCES 2023におけるMediaTekブースでのデモにて紹介される。
Genio 700は電力効率を重視して設計された N6(6nm)IoTチップセットで、2.2GHz で動作するARM Cortex-A78[A1] コア2個と2.0GHzで動作するARM Cortex-A55コア6個を搭載し、4.0 TOPS[A2] AIアクセラレータを提供していく。またFHD60+4K60ディスプレイ、ISPにも対応し、高画質を実現している。
Genio 700 SDKを用いることで、設計者はYocto Linux、Ubuntu、AndroidをOSとする製品をカスタマイズすることが可能となると、同社では説明している。
これらのOSに対応していることにより、ユーザーはアプリケーションの種類を問わず最小限の労力で自社製品を開発することができるようになるという。
MediaTek Genio 700の主な機能は以下のとおり。
・PCIe 2.0、Gen 1 USB 3.2、カメラ向けMIPI-CSIインターフェースをはじめとする高速インターフェース対応
・FHD60+4K60 AV1のデュアルディスプレイ対応、VP9対応、H.265およびH.264(動画デコード)対応
・10年の長寿命を誇る産業グレード設計および広範な動作温度範囲への対応
・プラットフォーム統合の標準化・簡易化によるARM SystemReady認証取得
・セキュリティ向上によるARM PSA認証取得
MediaTekのIoT事業部バイスプレジデント、Richard Lu氏は、今回のローンチについて次のように述べている。
「昨年のIoT製品向けGenioファミリーの発表にあたっては、デバイスメーカーが求めるスケーラビリティと開発サポートニーズを満たすプラットフォームとすることで、持続的拡大の機会への道を拓きました。
工業用デバイスおよびスマートホームデバイス向けに開発されたGenio 700がGenioラインアップに加わるのはごく自然な展開であり、当社が今後もお客様に可能な限り広範なサポートを提供していけることを示すものです」
関連情報:https://www.mediatek.jp/products/internet-of-things/iot-2
構成/Ara